前回はリスクという仮想通貨の特徴について解説しました。
そこで紹介しました「Lisk(リスク)を技術的側面からみてみると」が具体的にどんな仕組みなのか容易に想像がつかない方も多いと思います。
一部抜粋しますがこんな内容でした。
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Lisk(リスク)はDPoS(Delegated Proof of Stake)というアルゴリズムを使用しています。
システム内の有権者(ブロックチェーンアプリケーションの所有者)の投票により選ばれた上位101人の代表者が鍛造(Liskでは採掘マイナーに対して鍛造forgeと表現しています)したブロックで承認され、ひとつのトランザクションを処理していきます。
DPosの一連の作業はラウンドと呼ばれ、ラウンドは101個のブロックで構成され、101人のアクティブなデリゲートはラウンド内の1ブロックをランダムに割り当てられ鍛造されます。
フルサイクルの1ラウンドは17分で、選ばれたブロックがアサインされない場合は次のブロックへ移動され同様の作業が繰り返されます。
1ブロックの処理時間は10秒。こうした動作を分散させメインのブロックチェーンに負荷をかけずに効率的に動作するようにシステムが作られているのです。
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鍛造(Forge)にチャレンジ
今回はLISKの鍛造にチャレンジしてみました。
鍛造とは、ビットコインでいうマイニングです。
LISKの場合、発行コインの上限が決まっていないため、マイニング(採掘)という表現はやめて、Forgeフォージ(鍛造)という表現を使っているようです。
LISKを製造するようなイメージでしょうか?(笑)
さて、7月にメジャーリリースされたLiskのウォレット「Lisk Nano 1.0」(最新バージョン1.0.2)を見てみるとどういう構造なのかがよく分かります。
実際にLisk Nanoをインストールした画面をご紹介します。
1.LISKの公式ホームページ(https://lisk.io)から「Download Lisk Wallet」をクリックしてWindowsかMacお使いのマシンを選んでダウンロードします。
2.ダウンロード後アプリを立上げると以下の画面になります。新規アカウントを作成するために「NEW ACCOUNT」ボタンをクリックします。
何やらアラート画面が出ますが次の画面でマウスを左右に振ってください的な説明です。
NEXTボタンをクリックして次の画面上でマウスカーソルを左右に動くよう振ります、そうするとランダムにキーワードが生成されプログレスバー(青いバー)が右に振り切れたら完成です。
これがLISKウォレットのアクセスキーです。
「YES! IT’S SAFE」ボタンをクリックすると確認画面が表示されます。
どこかのワードが抜けているのでそのワードを入力して合っていれば完了です。
アカウント登録と言ってもこれだけです!自分の名前も、メールアドレスも必要ありません。
自分だけが知っているパスフレーズなのでこれをコピーしてメモにペーストし、さらにプリントアウトして大切に保管しておきましょう。
パスフレーズを忘れたら二度と復帰しません。
自分のウォレットは他人にもLISK開発者にもわからないようになっております。
そしてこの英文ワードの羅列はウォレットの秘密の鍵なのです。スペアキーはありません。
3.ウォレットにLISKを送ります。最低でも30LISK必要でした。
まずは自分の保有しているウォレットからLiskNanoのアドレスに送ってみましょう。
左上の20桁最後にLのある数字の羅列がアドレスです。
LISKを送ったほぼ瞬間TRANSACTIONSにリストされます。十数秒で承認作業が完了するとTimeの部分に処理完了後の時間が表示されます。とっても早いです!
さて、ここからが鍛造(Forge)に必要な作業です。
4.右上の「︙」部分をクリックし「register second passphrase」を選択
forgeするためのもう一つのパスフレーズを取得します。この時に5LISK必要です。
あと、もう一息です。
5.先程の「︙」部分から「Register as delegate」で任意の名前を登録します。
誰かが使っていたり使えない記号などがあれば警告してくれますので、適当に名前を入力します。
1に自分のノード名、2は2番めのパスフレーズ、3の「REGISTER」をクリックし登録します。
この時登録料として25LISKを徴収されます。
できた!
「FORGING」タブが表示されたのでクリックします。
これで鍛造の権利を得たわけですが、ここからが大変です!
自分のグループ内で950番目にランクされていました。これではとても鍛造に参加できそうにありません。
鍛造者101人に選ばれるには
鍛造するにはトランザクション処理をする101人に選ばれなければなりません。
このままでは1000位以下になってしまいます。自動的に配属されたブロック内でなんとか101人にランクインしなければなりません。実際には300位までをキープすれば僅かですが鍛造したお裾分けが入ってきそうです。
さて、そうするには方法が2つあります。
ひとつはウォレットに大量のコインを置きます。実際には1万コイン以上あれば可能です。
ここ最近高騰していますからかなりの金額です。
100円以下の時に大量に購入している人には問題ないかもしれません。
「えっ!?なんだ それ!」とお思いでしょう・・・
実はもう一つの方法として投票があります。
1アカウントあたり1票の投票権があります。投票には別途1LISK必要ですがかなりランクが上がるようです。
もちろん自分で自分に投票すればいいのです。
一度に33人まで投票できます。
仲間で投票し合うのも良いかもしれません。
では、実際にやってみましょう!
VOTINGタブをクリックして950番目にある自分のアカウントを見つけ左のチェックボックスにチェックを入れます。ついでにお友達のアカウントを検索して同様にチェックを入れます。
VOTINGリストの右上の「(チェックマーク)VOTE」をクリックします。
以下の確認画面が表示され、内容を確認し良ければ「CONFIRM」ボタンをクリックします。
ここで1LISK徴収されます。
めでたくランクが上がりました、764位まであがりました。
後はLISKをこのウォレットに送り順位を上げて鍛造に参加できるのを待つだけです。
随分長くなりましたがこれがサイドチェーンのDPoS(Delegated-proof-of-stake)認証システムです。
LISKを大量にお持ちの方は是非チャレンジしてみてください。
実際にLisk Nanoウォレットのトランザクション画面を見ていると自分で送ったLISKが数十秒で届きますので、その送金スピードも時間することができるでしょう。
次回、資金を投入してなんとか101位に入れた場合、鍛造を本格的に実施してみようと思います。
その様子はまた次回更新したいと思います。