G20:仮想通貨マネーロンダリング対策のFATF規準設定を2018年10月までに求める

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G20:仮想通貨マネーロンダリング対策のFATF規準設定を2018年10月までに求める

先週末、G20加盟国の財務大臣・中央銀行による会合がアルゼンチンで実施され、国際経済の課題について話し合われた。その中で、仮想通貨は金融の安定性を損なうものではないという立場を再度明確にしつつ、FATF(マネーロンダリング等に関する金融活動作業部会)に対し、10月までに仮想通貨に対するアンチマネーロンダリング(AML)の規準の設定を行うことを求めた。

G20はFATFに対しAMLを明確にするよう求める

7月21日から22日の会合後に発表されたG20加盟国による共同声明において、世界経済は堅調に推移しており、ここ10年の失業率は低く推移していると述べた。その上で、金融脆弱性の高まり、貿易・地政学的リスクの高まり、世界的な不均衡・不平等、構造的に弱い成長といった経済発展のリスクを軽減するための対策をとる必要性を指摘した。

声明には、暗号通貨や暗号資産について言及されているが、直ちに対処すべきリスクとしては考えられてはいない。「暗号通貨は、現時点では世界的な安定性のリスクにはならないが、我々は依然として注意を払っている」と政府関係者は述べている。また、G20では「消費者と投資家の保護、市場の健全性、脱税やマネーロンダリング・テロ資金の調達(などに用いられないか)に関して問題を提起する」との警告を行った。

財務大臣および中央銀行は、暗号通貨に対して「通貨を保障してくれる主権者が存在しない」と指摘した。また、暗号通貨のメリットについても声明の中で述べ、「暗号資産の基礎としても使われている革新技術は、金融システムや世界経済に大きな利益をもたらすことができる」としたが、その規制を譲歩することはない、とも述べた。

参考:Communiqué

G20は10月に仮想通貨に対するAML水準を発表予定

会合では、3月のG20サミットにおいてFATFが採択した、マネーロンダリング、テロ資金の調達などの撲滅の履行に関する合意を再確認した。その中で、今年の10月に、これらのAMLの国際基準を暗号資産に対しどのように適用されるかを明確にすることをFATFに対し要請した。また、G20は金融安定理事会(FSB)や諸機関による基準のアップデートを歓迎し、暗号資産の潜在的なリスクを監視して、多国間で対応を続けることを期待する、と述べた。

Bitcoin.comの報道によれば、FSBは先週、仮想通貨の金融安定性の影響を監視するための枠組みについて発表した。これらは、決済や清算などに関する基準を定めている決済・市場インフラ委員会(CPMI)と共同で定めたものである。

3月19日から2日間行われたG20の前回の会合では、仮想通貨の懸念事項については今回とほぼ同じ結論に達した。この会合では、仮想通貨の統一された規制については採択されていないが、FATFに対し、仮想通貨に統一基準を定めるよう促した。一方、今回のサミットの直前、FSBはG20加盟国からの仮想通貨における統一基準を定める要求を却下している。FSBの仮想通貨の評価は変わっておらず、世界的な経済の安定性にリスクをもたらすものではないと評価している。

G20は、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、インド、インドネシア、イタリア、日本、メキシコ、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、韓国、トルコ、英国、米国、欧州連合で構成される政府関係者と中央銀行総裁による国際フォーラムで、世界総生産額の85%、世界貿易額の80%を占めるものである。加盟国の多くは仮想通貨の規制の導入を求めている。

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参考:Bitcoin.com

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