ビットコイン(BTC)のマイニングによる地球環境汚染、なんとか解決できないか?

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ビットコイン(BTC)のマイニングによる地球環境汚染、なんとか解決できないか?

五月雨まくら(@samidare_makura)です。
今回はビットコインのマイニングの問題点とその解決策について考えてみます。

ビットコインのマイニングによる電力消費

ビットコインのマイニングには膨大な電力が消費されています。Jouleのレポートによると、ビットコインは少なくとも2.55GW/年の電力を消費しており、これはアイルランドの電力消費量に匹敵します。マイニングで利益をあげるためには電気代を節約しなければならないため、中国などのように電力コストが低い地域でマイニングがおこなわれています。大量の電力を生み出すためには、地球環境に大きな負荷がかかります。そのため、解決策が求められているのです。

なぜマイニングには膨大な電力が必要なのか?

ここではマイニングの復習を兼ねて、なぜマイニングが膨大な電力を要するのか説明します。

ビットコインではトランザクションを処理するために、世界中のノード(コンピューター)が、分散型元帳であるブロックチェーンを管理、検証、更新します。ビットコインの承認システムでは10分ごとに、新しいブロックがブロックチェーンに追加されます。

しかしブロックを追加する前に、その中に含まれるトランザクションが本当に正しいのか確かめる必要がありますよね、その作業のことを「マイニング」といいます。マイニングでは、不特定多数のノード(コンピューター)が、非常に複雑で計算量の多い数学的パズルを解決しようと、超高速の演算処理を一斉におこないます。この演算に大量の電力が必要とされるのです。なお最初にパズルを解いたノード(コンピューター)に報酬が支払われるという仕組みです。

このように、社内の元帳を独立して維持しているVISAやPayPalなどの中央機関に依存することなく、トランザクションを処理して検証することでトランザクションの有効性と完全性を保証するマイニング・メカニズムのことをPoW(Proof-of-work)と呼びます。

マイニングによる環境への悪影響を解決する方法

PoS (Proof-of-Stake)への移行

マイニングによる環境汚染に対するもっとも有名な解決策はPoS(Proof-of-Stake)と呼ばれるコンセンサスアルゴリズムかもしれません。PoS(Proof-of-Stake)では、コインを保持するノードにブロック検証の権限を委譲することにより、コンピューティングパワーへの依存を取り除きます。つまりPoS(Proof-of-Stake)では、CPUサイクルの量ではなく、保持する通貨の量が大切になります。これによって消費電力が大幅に削減されます。

PoS(Proof-of-Stake)の背後にある考え方は、通貨を保有する量が多い人ほどネットワークが完全性を失った時に被る損害が大きいため正直な判断を下す可能性が高いというものです。PoS(Proof-of-Stake)はとても魅力的な仕組みですが、ビットコインをPoS(Proof-of-Stake)に移行する予定はまだありません。なぜならビットコインがフォークするためにはマイナーの賛同が必要ですが、マイナーは現在のビジネスモデルを失うアップデートに賛成するインセンティブがないため、実現が難しいです。

マイニング報酬の減額を前倒しにする

2020年にビットコインのマイニング報酬は12.5BTCから6.25BTCに減少、2024年にはさらに3.125BTCに減少する予定です。報酬額が減少すると、マイナーの収益性が低くなり、プレイヤーが減っていくことが予想されるため、電力消費量が少なくなっていくと考えられます。そのため、マイナー報酬を2020年よりも前倒しで減らすことが解決策になり得ます。ただこれも賛成票を集めることは難しそうです。

ブロックサイズを大きくする

解決策としてもっとも有力な方法は、ブロックチェーンのブロックサイズを大きくすることです。ブロックサイズが大きくなると、より多くのトランザクションを含めることが可能です。ビットコインネットワークは、その上にどのくらいのコンピューティングパワーが存在するかにかかわらず、10分ごとに新しいブロックを作成します。

またブロックに含まれるトランザクションの数に関係なく、マイニングの報酬額は決まっています。それゆえに、ブロックサイズを大きくすれば理論的には必要なコンピューティングパワーの量を減らすことができます。

五月雨(筆者)の結論と考察

ビットコインのマイニングにおける最大の問題点である膨大な電力消費による環境汚染をとりあげました。この記事の中でも3つ解決策を示しましたが、さまざまなステークホルダーがビットコインの意思決定に関与していることを考えると、どれも実現が難しそうです。

そのため根本的な解決策となるのは再生エネルギー市場の発展ではないかなと考えます。ビットコインの問題は、それに対してインセンティブを与えている見方をすることもできます。ただすぐに解決する問題ではないため経過を見守る必要があるでしょう。

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参考
BTCMANAGER
The Outline