ビットコイン(BTC)のオープンソース開発を持続的に行うための取り組み

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ビットコイン(BTC)のオープンソース開発を持続的に行うための取り組み

オープンソース開発者へのマネタイズ問題

ビットコイン(BTC)ブロックチェーンの主要クライアントであるビットコイン・コア(Bitcoin Core)がどのように開発されているか、コア開発者とはなにかについて、下記のコラムで解説をしました。

関連:ビットコインコア開発者とは誰なのか?

Bitcoin Coreのソフトウェアはオープンソースです。オープンソースのプロジェクトは、そのコードベースからその他のプロジェクトも恩恵を得ることが出来ます。

このようなオープンソースの開発において、コードを書く開発者に誰が給与を支払うかというマネタイズの問題が常に付き纏います。この課題は90年代から認識されていた課題であり、オープンソースが前提で動くことが多いブロックチェーン業界でもこの課題が引き継がれています。

これまでBitcoin Coreの開発へ、フルタイムに近い時間を注ぐ開発者は、ブロックストリーム(Blockstream)社やデジタル・ガレージ(Digital Garage)社に雇用されていたりというような形式をとっていたことは、解決方法のひとつと言えるでしょう。

Blockstream社についてはこちらの記事で詳しく取り上げています。

参考:Bitcoin関連技術に特化をするBlockstreamの企業概要・取り組む事業領域・考察

一方で、最近では他のパターンも生まれようとしており、本コラムではそのいくつかを取り上げます。

スクエア(Square)がBTCエコシステムに関わるエンジニアを雇用

ペイメントアプリを運営するスクエア(Square)の最高経営責任者(CEO)であるジャック・ドーシー(Jack Dorsey)氏は、ビットコインのエコシステムに関連するオープンソースプロジェクトのフルタイムのエンジニアを雇用することを発表しました。

このオープンソースプロジェクトには、クライアント開発だけではなく、さまざまなものが該当します。業界にはオープンソースのペイメントプロセッサであるBTCPayや、ウォレットであるCoPayなどのプロジェクトがオープンソースで運営され、エコシステムが形成されています。

ジャック氏は、同アナウンス内で、「Squareはオープンソースプロジェクトから多大な恩恵を受けてきたが、今までその恩恵を十分にコミュニティに返すことができたとはいえず、これはその一環である。」とコメントしています。

ソフトウェア開発に関わるどのような企業も、オープンソースの恩恵を受けている場合が大半であり、企業が大きくなった時に、オープンソースコミュニティに還元するという姿勢は重要です。

エコシステムを支援する寄付型ファンドが組成

ビットコインのエコシステムを支援する寄付型ファンド「ハードコアファンド(HardCore.Fund)」が組成されました。同プロジェクトは、 プリミティブ・ベンチャーズ(Primitive Ventures)という中国系ベンチャーキャピタルの創業者であるドビー・ワン(Dovey Wan)氏が主導しています。

寄付者を募り、集まった寄付資金をビットコイン関連の開発者に寄付をするというシンプルな方式です。執筆時点で約50BTCの資金が集まっています。寄付者の名前は公式サイトで確認でき、多くの寄付者は中国系です。

現時点で寄付の対象者はBitcoin Coreのコントリビュータであるルーク・ダッシュ・ジュニア(Luke Dash jr)氏と、ライトニングネットワーク(Lightning Network)のウォレットなどを開発するベン・ウーズリー(Ben Woosley)氏です。

オープンソースのプロジェクトを続けるために

このようにオープンソースの開発プロジェクトをどのように持続的にしていくかについて、試行錯誤が世界中で行われています。前述したようにエコシステムを利用している企業、ユーザーの全てがオープンソースから恩恵を受けており、出来ることは少ないとしても関心を持ち続けたいトピックであると言えます。

ビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート

参考
HardCore.Fund

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