取引時間が10分の1に?!ブロックチェーン技術利用の貿易取引が完了

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取引時間が10分の1に?!ブロックチェーン技術利用の貿易取引が完了

イギリス大手金融機関であるイギリスHSBC銀行(HSBC)は米穀物メジャーの一つである、カーギル(Cargill)がブロックチェーン技術を使用した世界初の貿易金融取引を行ったと発表した。これまでにも、取引の一部にブロックチェーン技術を応用したものはあったが、単一のブロックチェーンプラットフォームを利用した取引の事例はこれが初めてだ。

ブロックチェーン技術利用の貿易取引が完了、大幅な取引時間カット

イギリスHSBC銀行によれば、カーギル社が行った信用状(letter of credit)を利用した貿易取引で、大規模なブロックチェーンコンソーシアムを設立しているR3社が提供するプラットフォーム「コルダ(Cprda)」が利用されたとのことである。この貿易取引はアルゼンチンからマレーシアへの大豆の大量輸送に関するもので、信用状の発行元をイギリスHSBC銀行、貸し手側をオランダINGグループが担当した。

信用状は、代金の未払いや前払いの必要性をなくし、輸入側、輸出側双方のニーズを満たすものとして、広く国際貿易で利用されている。だが、間に複数の銀行が関与するなど、取引の流れは複雑で、紙を利用した現行の流れでは手続きが完了するまでに1週間から10日間ほどの期間を有するのが一般的だ。

HSBCやING側から発表された情報によれば、ブロックチェーンを利用した今回の取引は24時間以内という短期間で取引が完了したという。

進むブロックチェーンの研究開発

ブロックチェーン技術はその特徴から、トラストレスかつセキュリティが高い、取引の透明化、迅速かつ低価格な取引が実現可能という、これまでにはない革新性を持つ。ブロックチェーンというとビットコインなど仮想通貨を思い浮かべがちだが、その汎用性の高さから、現在は仮想通貨を超えて様々な分野での活用に向けて開発研究が進められているのだ。

今回取引に利用されたプラットフォーム「Corda(コルダ)」を構築している米フィンテック関連企業R3はCordaの大規模商用化を目指し、200以上の金融事業者と協力関係を結び、R3コンソーシアムを設立している。現在、複数企業間にまたがる、ブロックチェーンを利用したコンソーシアムはR3以外にも誕生している。

その一つが、Ripple(リップル)によるものだ。日本国内ではSBIホールディングス子会社であるRipple Asiaが中心となり、2018年4月19日に「証券コンソーシアム」を設立している。同コンソーシアムの目的は分散台帳技術、生体認証、人工知能などの最先端技術を活用、新たな金融インフラの “構築” だ。

まだ、大きな成果は生まれていないが、今後日本初の新たなブロックチェーン活用事例も登場するかもしれない。

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参考
CNBC
SBI