ICO市場は崩壊へと向かうのか?9月の資金調達額は全盛期と比べ90%減

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ICO市場は崩壊へと向かうのか?9月の資金調達額は全盛期と比べ90%減

ICO(イニシャル・コイン・オファリング)の資金調達額の減少に関する考察と、VC(Venture Capital/ベンチャーキャピタル)による投資の増加トレンドを取り上げます。

ICO資金調達額の減少は続く

出典:Autonomous NEXTより作成

Autonomous NEXTの調査によると、先月のICO調達額は2億7,900万ドル(約312億円)であり、これは今年1月の24億3,200万ドル(約2,727億1,600万円)と比べると約90%減となっていることがわかります。ICOによる資金調達額は下落を続けており、市場は崩壊へと向かっているように思えます。

ICOによる資金調達額が減少している理由

個人的に、ICOによる資金調達が振るわない理由は以下の2つが大きいと思います。

  • 仮想通貨全体のレンジ相場によりトークン価格の高騰が見込めないこと
  • ICOで発行するトークンが証券に該当してしまうリスクの存在

昨年の相場では、トークン価格が十倍、百倍あるいは千倍になることも多く見られ、ICOに投資するインセンティブが強かったですが、今のレンジ相場ではこのような高騰が再び起こるとは考えにくいです。また、SEC(米国証券取引委員会)によりICOトークンがほぼ証券であるとみなされているので、トークン購入が法的なリスクとなる可能性もあり、ICOから手を引く投資家も多いでしょう。

VC(ベンチャーキャピタル)からの資金の流入は増加傾向

ICO市場が衰退しているからといって、ブロックチェーン・スタートアップが資金を得ることができないかというと、そうではありません。以下の図をご覧ください。

出典:Autonomous NEXT

これを見ると、Venture into EquityすなわちVC(ベンチャーキャピタル)からの投資は、増加傾向にあることがわかります。

例えば、今とても注目を集めているDfnityというプロジェクトは、a16zやPolychain Capitalなどから1億200万ドル(約114億3,700万円)の資金調達に成功しています。

このように、有望なプロジェクトはICOを行わなくても、従来の投資方法であるVC(ベンチャーキャピタル)やエンジェル投資家から資金を調達することが可能であるということです。

そのため、ブロックチェーン・スタートアップが資金調達に困るかというと必ずしもそうではないとうことがわかります。

結論と考察

ICO市場が衰退していくトレンドは今後も継続する可能性が高いとみています。ただ、VC(ベンチャーキャピタル)やエンジェル投資家からの資金調達は活発に行われており、ブロックチェーン・スタートアップは、こちらを視野に入れていくことになります。今後の動向を見守りましょう。

(文・五月雨まくら

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参考
Autonomous NEXT
TechCrunch

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