日本の暗号通貨に関する税金の問題点とは?税制変更に向けた提言と議論について

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日本の暗号通貨に関する税金の問題点とは?税制変更に向けた提言と議論について

Junya Hirano 平野淳也

先日、Youtubeチャンネル「ビットコイナー反省会」で、日本の暗号通貨の税制に関する議論が行われました。

ビットコイナー反省会【動画】日本の税制と暗号通貨業界への影響を考える

チャンネル主宰者の東さんと、公認会計士の資格も持ち現在は税制改正への運動を行っている柿沢さんの2名での議論になっています。

詳細は、動画本編を見て頂くとして、これは、日本の暗号通貨業界にとって大変重要なトピックになりますので、本コラムでも解説します。

現在の暗号通貨に関する税金の問題点はなにか?

そもそも、現在の暗号通貨に関する税金の問題点はなにかを考えます。

現状に対する理解を改めて振り返ると、日本の暗号通貨の税制は、雑所得通算課税になります。
個人の最高税率は、住民税と合わせて55パーセントです。

また、日本円との交換だけでなく、「ビットコイン ⇔ アルトコイン」、「アルトコイン ⇔ アルトコイン」も利益の確定に含まれ、課税対象になります。

問題は大きくわけて、2つです。
まず、第一の問題は単純に税金が高いことです。

世界的に見てこれほどキャピタルゲインが高い国はありません。
暗号通貨の世界はそもそもの思想から国境などなく、業界がグローバルに繋がっています。

金融の世界で、お金は自由で、かつ安いところへ流れることは常識です。
この高い税金は結果として、国益を損ねるだろうと言わざるを得ません。

そして、2つ目の問題点は、この税制は暗号通貨の特殊性を考えずに、金融商品と同じような想定で税制が組まれていることです。ご存知のように、ビットコイン(BTC)やその他の暗号通貨は支払いにも使用し得ます。

しかし、今の税制では、その支払いのたびに利益確定の扱いになり、取得平均価格を算出し、支払い税金を計算する必要があります。そんな面倒くさい仕組みで一般利用はできるでしょうか?

暗号通貨の文脈では世界をリードするために、各国に先駆けて法整備をしたはずが、これでは世界をリードできるはずもありません。また、暗号通貨は将来の実現に向けて様々な新しい技術の開発が日々進んでいます。

例えば、取引所を介さず、異なるブロックチェーン上同士のアセットを交換できるインターオペラビリティ(相互運用性)、マイクロペイメント(少額の金銭のやりとり)を実現するライトニングネットワークなどが挙げられます。

マシンtoマシンで高速で少額のアセットを交換するような新しい経済圏の未来予想もあります。そのトランザクションのたびに、取得平均価格から納税金額を計算するというのは、非常に非現実的です。

日本の暗号通貨の税制はどのように変わるべきか? 本当は分離課税20%どころか、ゼロが望ましい

さて、どのように変わるべきか、という点ですが、以下のような提案をされる方が多いです。

  • キャピタルゲインは20パーセント分離課税で株式と同じ
  • 少額の決済、トランザクション(例えば5万円未満)は非課税にする

以下の2つの税制変更は、将来の日本の暗号通貨業界の発展にとって、必須要項だと思います。

さらに個人的に、もし無理を言うならばですが、本当はキャピタルゲインも20パーセントどころか、ゼロ、つまり非課税にするのが望ましいと思っています。

まだ暗号通貨がエクイティなのかなんなのかはっきりしないうちに非課税にしてしまうのは、アメリカなどその他の先進国もすぐには文句は言いずらいでしょう。

これはトレーダーを優遇するなどの観点ではなく、税を安くすることによって有望な企業や人材が集まり、暗号通貨だけのキャピタルゲインをゼロにしたくらいは補える、その他の税収と消費、雇用は十二分に増えるでしょう。

日本ほど過ごしやすい国が、この取り組みをしたときのメリットは莫大です。

とはいえ、この国がそこまで柔軟でないのはよく知っていますし、ひとまずは分離課税20パーセントを目指すべきと言えるでしょう。

現在、有志のグループが税制変更に向けての運動を行っており、国会では来週にも藤巻議員がこの税制に関する質問を行う予定としています。有志グループからは署名ページが作られる日もくるかもしれません。この議論に関してはぜひビットコイナー反省会もみてください。