JPモルガンCEOが仮想通貨規制問題を早急に解決するよう訴える

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JPモルガンCEOが仮想通貨規制問題を早急に解決するよう訴える

JPモルガンのジェイミー・ダイモン(Jamie Dimon)最高経営責任者(CEO)は株主向けの文書の中で、暗号資産(仮想通貨)の規制問題を急ぎ処理すべきであると、バイデン大統領に訴えました。同氏は金融面で対処すべき問題が山積していると指摘、中でも仮想通貨に対しては早急かつ明白な規制判断の必要性を強調しています。

仮想通貨対策で銀行はフィンテックやテクノロジー企業に後れを取る

ダイモン氏は4月7日に公表した文書の中で、できれば早急に処理すべき新たな重要な問題として、仮想通貨の法的かつ規制上ステータスのほかシャドーバンキングの急増、金融データの適切あるいは不適切な利用、サイバーセキュリティがシステムに与える大きなリスク、人工知能(AI)の適切かつ倫理的な利用そして決済システムの効果的な規制を挙げています。

ダイモン氏は、伝統的な銀行がフィンテックや大手テクノロジー企業より大きく後れを取っていると指摘。過去に同氏は、あえてライバルと形容するスクエア(Square)やペイパル(PayPal)、グーグル(Google)、アップル(Apple)、アマゾン(Amazon)などテクノロジー大企業を注視すべきであるとし、「今後10年に、厳しく荒々しい競争が予見される」と警鐘を鳴らしています。

同氏は決済トランザクションが、これら企業ではなく主流の銀行システムを通じて処理されるべきだと考えており、多少の競争はあってもそれで傷つく(銀行を含めて)企業はないと信じています。

「仮想通貨は私の好みではない」と語るダイモン氏

ダイモン氏は1月、銀行はアマゾンやアップルなどフィンテック企業を恐れるべきだと発言。同氏はこれら新たなプレーヤーについて、「やがて何らかの手を打つ」と語る「不当な競争」もありうると予見しています。しかし同氏は、これら競争相手の企業の動向は、大きな関心を持って注視しなくてはならないが、彼らは同時に多くの面で銀行の大切なクライアントであると語ります。

同氏は仮想通貨あるいはビットコインそのものを嫌っていることで良く知られています。かつて仮想通貨は「不正(詐欺)行為である」とまで断じました。しかし最近、ビットコインに対する厳しい考え方を緩めています。同氏は昨年、ブロックチェーンが金融の将来にとって重要な役割を果たすことに初めて賛意を表明しましたが、ブロックチェーン最大の産物であるビットコインは依然として「私の好み(趣味)ではない」と語っています。

資産クラスとしてのビットコイン価格14万6000ドル予想

ダイモン氏の銀行であるJPモルガンはしかし、デジタル資産に対する対応を固めつつあり、2019年には自社デジタルコイン「JPMコイン」を他行に先駆けて発行しています。またJPモルガンはビットコインの価格について、資産クラスとしての金(ゴールド)との競争の中で将来14万6,000ドル(約1590万円)を付ける可能性があると見ています。

JPモルガンのストラテジストであるニコラオス・パニギルツォグロウ(Nikolaos Panigirzoglou)氏はこの間の事情について以下のようにコメントしています。

「ビットコインと金との間のボラティリティの共通化は、迅速に起きることはなさそうだ。14万6000ドル以上という理論的なビットコイン価格目標は、長期的目標として考慮されなくてはならず、今年は維持できない目標である」。

ビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート

参考
Crypto Regulations: JPMorgan Boss Jamie Dimon Urges Washington to Provide Clarity
Jamie Dimon: Banks Should be “Scared Shitless” by Fintech Rivals like Paypal & Square

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長瀬雄壱
フリージャーナリスト、大手マスコミのOB記者。在職中は社会部、科学部、外信部で記者活動を行なう。特に外信部では、10年余り海外特派員(3カ国)を務め、国際関係、政治、経済、社会、戦争取材など、あらゆる分野で記者活動を続けた。翻訳業務経歴は約50年あり、今でも海外ニュースを深くモニターしている。