韓国が政策転換か?ブロックチェーン、仮想通貨産業を体系化して正式認可へ

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韓国が政策転換か?ブロックチェーン、仮想通貨産業を体系化して正式認可へ

韓国政府は仮想通貨の規制政策を大転換して、仮想通貨取引所を合法組織として初めて認めるとともに、ブロックチェーン規制を緩和する。これは韓国の仮想通貨メディアTHE BCHAINが伝えた(2018年7月5日)もので、韓国政府は仮想通貨とブロックチェーン産業に対する新しい分類システム(暫定案)を公表した。

システムはブロックチェーンシステム、非集中型アプリケーション、仮想通貨取引所など10のカテゴリーを定義して、取引所については「暗号資産(仮想通貨)交換業およびブローカレッジ(仲介業)」 として公認する。

仮想通貨取引所は「通信業者」から「暗号資産交換業・仲介業」と再定義

THE BCHAINによると、仮想通貨取引所はこれまで、「communications vendors(通信業者)」として分類され、本来のあるべき業態とは全く異なる定義だった。分類後は「cryptoasset exchanges and brokerages(暗号資産交換業およびブローカレッジ(仲介業)」と、極めて明確に定義されることになる。

EthereumやEOSなどブロックチェーン・プラットフォームは、今後「Blockchain-based software supply and development businesses(ブロックチェーンに基づくソフトウェア供給・開発事業)」となる。THE BCHAINによると、新しい分類表は7月末に発表される予定とのこと。

これを受けて韓国の金融委員会(以下、FSC)は、国内の取引所のすべての業務に関連して、いくつかの新規の措置を実施した。

規制関係者によると、FSCはマネーロンダリング(資金洗浄)や違法行為を防止または追跡するため、強化した政策を適用するルールを修正した。FSCの規制当局者は仮想通貨そのものに反対していないという。

規制緩和に向けて内外の圧力を受け入れる

一方、韓国貿易省はこの問題に関連して「政策の大転換はあり得ないが、政府は仮想通貨ベースの資産に対して、何らかの緩やかな政策転換は考えているのだろう」とコメントした。韓国国会の洪宜洛(Hong Eui-rak)民主党議員は、ICO(initial coin offering)規制措置を解除して、合法化する法案を提出している。

関連:韓国国会がICO禁止解除の法案提出、規制緩和の具体的一歩になるのか?

このような動きは、仮想通貨の合法化に向けて大きな政策転換になるとの見方が有力になっている。韓国は2017年9月、ICO禁止など一連の規制措置を強化した。仮想通貨取引所は、課税政策やセキュリティ対策など大きな改革を求められた。

韓国の規制強化は、海外でも反発を招いた。例えばRippleは、まだ歴史の浅い仮想通貨を育てるため、規制枠を緩和するよう求めた。(6月11日:Bitcoinistより)

一方、韓国政府は、ブロックチェーン技術の開発には意欲的で、科学技術省、情報通信省は6月21日、ブロックチェーン開発に約220億円の供出を約束した。政府は2022年までに、ブロックチェーン関連のプロフェショナル1万人、企業100社を育成する計画である。

7月末までに産業分類表を公開 政策転換打ち出す

韓国が公表を予定している産業分類表は、6月下旬から統計庁、科学技術省、情報通信省の3機関の手で作成され始めた。政府関係機関、地方機関、民間企業、金融機関などから意見を聴取して、7月末には公式な分類表が公開される予定。

韓国政府が仮想通貨取引所初めブロックチェーン業界全体を産業として公式に認めることは画期的な出来事だ。特に今回の分類は、「ブロックチェーン技術の推進、規制枠組み」に向けた政策の基盤となると明記されていることが注目される。

2017年のICO禁止以来、韓国政府が取ってきた一連の規制強化策を考慮すれば、今回の動きは、韓国が仮想通貨やブロックチェーン技術に対して、大きな政策転換に踏み切る可能性が大きく、今後の展開が極めて注目される。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

参考
Cryptovest
Bitcoinist(1)
Bitcoinist(2)