本コラムでは、ライトニングネットワーク(Lightning Network/LN)に対応したプロダクトの最新の事例をいくつか紹介します。
世界初のライトニングネットワーク対応の取引所が登場
世界初のライトニングネットワーク対応の取引所が登場しました。
取引所といっても通常の取引所ではなく、ビットコイン建てでゴールドが取引できる取引所です。
会社自体も取り組みが面白くユニークなポジションを築いていると評価しています。
こういった取引所が複数出来ると、その間では送金時間を気にせずアービトラージ出来るようになると思います。ライトニングネットワークの最初の需要は少額決済ではなく、取引所間のアービトラージ需要と予想してます。というのも、利益に直結するからです。
ライトニングネットワークで取引所間のアービトラージが流行すると、採用している取引所の出来高は増える。反対にライトニングネットワーク採用してない取引所は過疎化していくので、進んで採用していくという流れがいつか出来ると思います。
個人的には、ここまでいくのに2年くらいではないかと予想しています。
ライトニングネットワークは確かにマイクロペイメント向けにデザインされているアーキテクチャであり、それは一つのユースケースであることは間違いないのですが、一番最初のアダプションはそこではなく、トレーダーの利益に直結するアービトラージ需要ではないか、というのが筆者の個人的な予想です。
初のiOS対応ライトニングネットワークウォレットが登場
こちらも同じく初のiOS対応のLihtningNetworkのモバイルウォレットが出ました。現状、テストネットですが、ユーザーはすでにAppstoreでアプリをダウンロードが出来る状態になっています。
モバイルウォレットはすでにEclair Walletが存在していましたが、iOS対応でダウンロードできるものが出てきたのはこれが初です。
こちらのデモ動画では使用の様子を確認できます。
Youtube「CoinClip (Testnet) iOS Lightning Wallet Demo」より
とはいえ、現状ではトランザクションの作成ができましたが、受け取りはできず、まだまだβ版で、実際にテストネットです。
恐らく、まだ一般のユーザーが使えるレベルまでは、時間がかかるし、周辺ビジネスレイヤーへのインプレメントは数年単位のかなり時間がかかるでしょうが、ライトニングネットワークは確実に前進をしています。
ライトニングネットワークに限らず、暗号通貨のプロトコルの進化は、1stレイヤーを強固にして、その上の2層目や3層目でレイヤー構築をすることが主流になっているはずで、これから2~5年の大きな流れになるはずです。
レイヤー2の重要性については、コインストリートでも解説しているので、こちらでも是非ご確認ください。
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