仮想通貨関連ヘッジファンドマルチコイン、ライトコイン(LTC)の下落相場について独自コメント

3112

編集部ピックアップ

仮想通貨関連ヘッジファンドマルチコイン、ライトコイン(LTC)の下落相場について独自コメント

まだ、技術的革新の最中にある仮想通貨業界。新興のICO銘柄に限らず、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など主要銘柄の価格、価値も流動的。識者の見解も大きく分かれている。今回は、仮想通貨関連ヘッジファンドを運営するマルチコイン・キャピタル(Multicoin Capital)のライトコイン(LTC)に対する独自の主張を紹介。

マルチコイン「ライトコイン(LTC)は時代遅れの遺物」

ライトコイン(LTC)は時価総額で10位圏内につける人気銘柄の一つで、ビットコイン(BTC)同様、仮想通貨業界の基軸通貨とでもいえる役割となることを目指している。識者の間では、ビットコイン(BTC)が仮想通貨業界の “金” と呼ばれるのに対してライトコイン(LTC)は仮想通貨業界の “銀” と呼ばれてきていた。

他の仮想通貨同様、2017年に一時1LTC=約358ドル(執筆時点 約4万円相当)という最高値を付けたが、急落。現在は1LTC=50ドル(執筆時点 約5,700円相当)ほどで推移している。

この、急落には同様に2018年初頭に大幅な下げ値を付けた “銀相場” との相関を指摘する声など様々な声が飛び交っているが、仮想通貨関連ヘッジファンドを運営するマルチコイン(Multicoin)の主張は手厳しいものだ。

9月14日に同社のマネージングパートナーである、Tushar Jain氏が「Debunking Market narratives:Litecoin Edition」と題した、ライトコイン(LTC)の下落相場に着目したレポートを発表。

その中で、ライトコイン(LTC)は調査結果をもとに、ライトコイン(LTC)は時代遅れの遺物であり、現在(執筆時点)の相場ですら、過大評価といわざるを得ない、と痛烈に批判したのである。

マルチコインが提示する批判の根拠

マルチコイン側がレポート内で説明した批判の根拠は以下の通りだ。

  • コインベースに上場によるインセンティブの消滅
  • 財政、開発状況の悪化
  • ビットメイン社の動向

追って細かく見ていこう。

コインベース(Coinbase)上場によりインセンティブがなくなる

そもそもマルチコイン側は2017年におこったライトコイン(LTC)の急騰そのものがありえないものとし、仮想通貨市場の未熟さを示していると説明する。

レポートによれば、ライトコインが価格を上げた主な要因は、世界でも大きな影響力を持つ仮想通貨取引所の一つであるコインベース(Coinbase)に上場されていたからだという。ライトコイン(LTC)はコインベース上で最も安価で “手軽に投資できる” 仮想通貨だった。

つまり、2017年のブームともいえる流れの中で新規参入を試みた新興の投資家たちにとって格好の投資資材であったというわけだ。だが、2018年8月には新たにイーサリアムクラシックをはじめとした複数通貨の取り扱い開始をコインベース側は発表。

マルチコイン側はこのことによって、ライトコイン(LTC)が持っていたインセンティブがなくなり、より価格が下がっていくと考えている。

ライトコイン財団の財政状況の悪化

また、財政、開発状況の悪化も価格下落の流れに拍車をかけているとマルチコイン側は指摘。とりわけ、2017年12月にライトコインの開発者であるチャーリー・リー氏が保有していた膨大なライトコイン(LTC)のすべてを売却したことに触れた。リー氏は、仮想通貨バブル時に保有財産を売買したため、批判も受けた。だが本人は「自身の発言がLTCの価格に与える影響が大きすぎる。市場の動きにまかせ、プロジェクトに注視する必要があった」と理由について語っている。

マルチコインは、現在ライトコイン財団がライトコイン(LTC)にひもづけられた資産のうち82%しか保有しておらず、事業運営に悪影響を与えると指摘。加えて、こうした問題はリー氏が保有しているライトコイン(LTC)すべてを市場に放出したことに起因しているとも説明した。

ビットメイン(Bitmain)が保有LTCを手放す可能性

マルチコインはさらに、こうした悪い状況に拍車をかけるように、ライトコイン(LTC)の売り圧力が高まる可能性があると指摘する。
マルチコインが着目するのは仮想通貨業界で最も影響力の高い企業の一つとして知られる、仮想通貨マイニング関連デバイスの開発販売を手掛けるビットメイン社の動きだ。

2018年8月に約6億ドル規模のビットコインキャッシュ(BCH)を同社が保有していることがリークされ明らかになったことが記憶に新しい方も多いだろう。ビットコイン(BTC)のハードフォークにも関わったと噂される同社と、ビットコインキャッシュ(BCH)との関係はこれまでにも取り沙汰されてきた。

ビットメイン社は加えて、ライトコイン(LTC)も約100万LTCを保有。ビットコインキャッシュ(BCH)の価格を下支えするために、そのすべてを売りに出す可能性があると、マルチコインは指摘する。

加えて、マルチコインはライトコイン(LTC)がビットコイン(BTC)の欠点をある種補うべく登場した通貨であるが、それ以上の新たな道筋をを提示できていないとまで語っており、このままでは売り圧力に耐えることができないと危惧している。

ライトコイン(LTC)は今が買い時とする意見も

ただ、ここまでご紹介してきたのは、あくまでマルチコインの意見だ。識者の中にはライトコイン(LTC)は本質的な価値から考えると、低い市場価格をつけていると、指摘する声も多い。

投資プラットフォームを運営するeToroのシニアアナリストである、Mati Greenspan(マティ・グリーンスパン)氏もその一人だ。彼はライトコイン(LTC)の51%攻撃への耐性、ライトニングネットワークやSegwitの採用といった、技術力の高さを評価。

仮想通貨市場の影響を受けて価格は下がっているだけで、本質的な価値が正しく評価されていないと語っている。

関連
ライトコイン(LTC)の価格・相場・チャート
HTC社のブロックチェーンスマートフォンがライトコインをサポートへ、LTC創設者も歓喜

参考:CCN