マルタが仮想通貨に関する3法案を閣議了承、注目される規制枠組み・ICO関連の法案とは?

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マルタが仮想通貨に関する3法案を承認へ、注目される規制枠組み・ICO関連の法案とは?

地中海の島国マルタの閣議は2018年4月24日、仮想通貨とブロックチェーン技術に関連する3法案を承認した。特に注目されるのは、仮想通貨とICO(Initial Coin Offerings)に対する規制の枠組みを定めた「Virtual Financial Assets Bill(仮想通貨金融資産法)」である。

残りの2法案は、1つが「Malta Digital Innovation Authority Bill(マルタ・デジタル・イノベーション庁法案)」であり、もう1つは「Technology Arrangements and Services(Invoice)Bill(技術調整&サービス法案)」となっている。

3法案は議会に提出、金融の3原則を遵守

3法案は同日、欧州連合(EU)の慣例である第一読会の目的でマルタ議会にも提出された。Malta Independent紙によると、次のステップはジョセフ・マスカット首相率いる与党の労働党とエイドリアン・デリア党首率いる野党国民党の間の論議となる。

シルビオ・シェンブリ議員秘書官(金融サービス・デジタル経済・イノベーション担当)は「仮想通貨金融資産法が成立すれば、銀行は法的安定性を付与されることで、この業界で働くプロバイダーを受け入れないような事態はほぼなくなるだろうと確信している」と語った。

同秘書官はまた、Malta Winds紙に対して、「政府として、この市場を規制することによって金融規制が守られ、投資家保護、市場の一体性、金融の健全性という主要3原則が遵守されることを保証することになる」と語った。

ICOなどの調査・規制権限はマルタ金融庁に

「Virtual Financial Assets Bill(仮想通貨金融資産法)」は、仮想通貨とICOの規制上の枠組みを提供するもの。マルタの法律事務所Mamo TCV Advocatesによると、特にICOに焦点を合わせており、「ICO関連の活動に関係する特定のサービスプロバイダーについて規制」する。

法律事務所はさらに、「この法案はまた、仮想通貨取引所に適用されるべき規制制度(監督体制)の概要を記述している」として、以下のように説明している。

「マルタは取引所から指数関数的な世界的関心を受けており、彼らはマルタに移転し、ICOを発行して、マルタから事業開始することを強く望んでいる。提案された法案は、分散型台帳技術(DLT)分野でのマルタの立ち位置を一段と強化し、ブロックチェーン技術の島としての評価を固めることになるだろう」

同法案はさらに、マルタ金融サービス庁(MFSA)に「必要とする規制および調査の権限」を付与する。その権限は、指示を出し、ルールを採択・公表し、情報を要求し、ICOあるいは取引所における仮想通貨の取引を差し止める権限など、多岐にわたっている。

仮想通貨を扱う省庁新設、技術サービスプロバイダー認証も

一方、「Malta Digital Innovation Authority Bill(マルタ・デジタル・イノベーション庁法案)」は、新省庁の設立法案であり、その義務と責任を明記する。同庁の主要な役割の1つは、「DLTプラットフォーム(システム)の認証によって、信頼性を保証し、DLTプラットフォームを利用するユーザーに法的安心感を与える」ことである。

さらにもう1つの法案である「Technology(Know-how)Arrangements and Services Bill(技術調整&サービス法案)」は、システム管理者と監査役に関しては、技術サービスプロバイダーの登録や技術調整の認証などを扱うという。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

参考:Bitcoin.com

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