バイナンス(Binance)とマルタ証券取引所子会社、証券トークン取引所開設に向けMOU締結

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マルタ証券取引所子会社とバイナンス(Binance)が証券トークン取引所の開設に向けてMOU。盛り上がりを見せる証券トークンプロジェクト

マルタ証券取引所の子会社であり、デジタルアセットに関連する業務を推進する『MSX PLC』が、大手仮想通貨取引所の『バイナンス(Binance)』とMOU(Memorandum of Understanding)を締結しました。MOUの内容は、ジョイントベンチャーで証券トークンの取引所を開設するというものです。

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マルタ共和国は暗号通貨・ブロックチェーンに積極的

マルタ共和国が、BinanceをはじめとしてOKcoinなど取引所企業を中心に様々な暗号通貨・ブロックチェーン企業を誘致しているのは、多くの人にとって周知の通りです。同国は、取引所などの誘致だけでなく、最近は証券トークンに積極的です。

マルタ証券取引所は、7月にも、Neufundというベルリン発のスタートアップ企業とBinanceと組んで、規制に基づいた証券トークンプラットフォームをローンチ予定であると発表しています。今回のMOUもこの取り組みの一貫でしょう。

Venturebeatの記事によると、3社のジョイントベンチャーでの事業は24時間取引可能なグローバルで流動性を持つ証券市場の構築を目指しているといいます。

Neufundはドイツのベルリンに拠点を置く証券トークンスタートアップで、同社サイトによると、様々な会社の株式をトークン化する予定がすでに決まっているといいます。いずれも、ドイツの規制に基づいて投資家を募り、運営をされているとのことです。

マルタ共和国以外で証券トークンに取り組む各国の企業

マルタのような既存の証券取引所が、証券トークンに取り組む動きは他に、ジブラルタル証券取引所、SIXスイス証券取引所、ロンドン証券取引所などがあります。既存の証券取引所以外には、Polymath、Harbor、TrustToken、OpenFinance Network、tZERO、Templumなど多くのスタートアップが立ち上がっています。

そのうちいくつかの注目度が高いプロジェクトについては、筆者ブログでも詳細な解説をしています。

参照:証券型トークン・セキュリティトークン概況。4つの主要関連プロジェクトの概要紹介やトークンモデルなど。

証券トークンプロジェクトが盛り上がっていて、これらはほとんどEthereumを採用します。
ですが、そのEthereumがまだ社会実験中で脆弱であり、Ethereum上にあるトークン化した金融商品の時価総額がETHの価格を上回るとき、証券トークンのセキュリティが成立するのか未知数と言えます。

各証券トークンプロジェクトがこの議論を本格的にしているようには見えないので、ハイプサイクル的には、証券トークンは今、過度な期待期にあたるのではないかという疑念も筆者個人的には感じています。といった懸念を差し引いても、証券トークンは中期では非常に重要な領域であり、キャッチアップは必要でしょう。

筆者が運営する研究所サロンでは、このような動向解説から更に深い業界のビジネス分析、技術解説、その他多くの議論やレポート配信を行なっています。ご興味ある方はぜひご利用ください。

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