マイクロソフトがOffice365など主要製品をブロックチェーンと連結する理由とは?

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マイクロソフトがOffice365、SharePointなど主要製品をブロックチェーンと連結する理由とは?

マイクロソフト(Microsoft)は2015年、自社クラウド製品Azure(アズール)にブロックチェーン技術を初めて取り込んだが、今度はOffice 365などすべての主要製品や自社Twitterなどにブロックチェーンを取り込むことになりそうだ。

米最大手仮想通貨メディアのCoinDeskが伝えたもので、マイクロソフトはこれまで、この計画を水面下で進めており、まだ正式に公表していない。

マイクロソフト主要製品からブロックチェーンにデータをポート可能に

このニュースは、Microsoft Azureのブロックチェーンエンジニアリング担当ゼネラルマネジャー、マシュー・カーナー(Matthew Kerner)氏がCoinDeskに明かしたもので、マイクロソフトは、同社ブロックチェーンサービスとほかのサービス間の橋渡しを進めるという。ブリッジする同社製品はOffice 365 Outlook、SharePoint Online、Salesforce、Dynamics 365 CRM Online、SAPさらにTwitterなど。

それによってマイクロソフトの顧客は、これらプラットフォームからクラウド、そしてクラウドからブロックチェーンへとデータをポート(移植)することが可能になる。

マイクロソフトによると、Azureのようなクラウンド環境で分散型台帳(DLT)技術を利用する余り知られていない利点の1つは、標準化されたフォーマットで複数の企業のデータを大量に蓄積できることである。同社は、タスクを自動化するMicrosoft FlowやLogic AppsなどのツールをAzure Blockchain Workbench(2018年5月にサービス開始)に統合して、ブロックチェーンアプリの作成をより簡単に行えるようにする。

ブロックチェーン技術取り込みは相互利益による新たな収益を生み出すこと

カーナー氏は「ブロックチェーンは次の段階に力を付与する。すなわち、提携企業との間で唯一信頼できるデータセットの共有を可能にする。これによってすでに、トランザクションのやり方が向上している。同じことがデータ解析についても当てはまると考えている」と語った。同氏は「ブロックチェーンの機能は、電子メール、電話、スプレッドシートの利用をやめ、関係者すべてが頼りにし、信頼できるデータを単一ビュー可能な、単一システムに移動して、複数関係者のビジネスプロセスを作成することである」と述べた。

同氏はブロックチェーンの有用性について、「最強の競争相手も取り込んで、そのようなシステムから相互に利益を取得し、新たな収益の流れを見いだすことができる」ことと位置付けている。

銀行が望む信頼でき運用・管理が容易なブロックチェーンとクラウドサーバーとの結合

銀行は通貨や債権、デリバティブなどの金融資産の取引を巨大コンピューターに巨額の投資をせずに記録したい。銀行はその1例として、例えばブロックチェーンに単純なコンピューター・プログラムを追加し、特定の取引が成立したときに自動で支払う仕組みを実現する「スマート契約」構想も検討している。

金融機関としては、ブロックチェーン利用による独自の秘密性が高いコンピューター利用の可能性を探っている。例えば、マイクロソフトのクラウドサーバーを使えば、銀行はより簡単にブロックチェーンを運用・管理でき、信頼性が向上する可能性がある。

Rippleのクリス・ラーセン最高経営責任者(CEO)は「マイクロソフトは、この業界が進む方向に信頼性を与えてくる」と言う。マイクロソフトはすでに、Rippleの台帳(XRP Ledge)の「ノード」を試験的に取り込んでいる。

ブロックチェーンが単なる実験で終わらずに、マイクロソフトとそのようなアプリを使う企業の重要な収益源になるには、企業データを管理する従来の手法を上回る実用性と信頼性が立証されなくてはならない。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

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参考
MIT Technologyreview

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