マウントゴックス(Mt.Gox)が民事再生手続き開始、債権者には2019年Q1中に支払いへ

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マウントゴックス(Mt.Gox)が民事再生手続き開始、債権者には2019年Q1中に支払いへ

破産手続き中だったマウントゴックス(Mt.Gox)が2018年6月22日、東京地裁から民事再生手続き開始の決定を受けた。これによって破産手続きの申し立ては中止となり、債権者に和解交渉で支払われる民事再生手続きに入ることが決まった。

参考:Mt.Goxリリース

マウントゴックスは2014年2月、不正アクセスによるハッキングによって、約85万のBTC(当時のレートで約480億円)を失い、破産手続きを開始していた。今後は再生請求手続きへの切り替えによって、管財人を務める小林信明氏はビットコインの売買ができなくなる。同氏は文書回答で、民事再生手続きの開始時期に当たって、非金銭的(ビットコイン)請求は金銭的請求に換えられないと明言している。

現金ではなくビットコイン(BTC)そのもので支払い

東京地裁の決定はとりわけ、民事再生手続きの開始命令によって、「破産手続きの下で債権者に分配されるべき巨額の資産は今後、民事再生手続きによって、マウントゴックスの債権者に返還される」と述べている。

弁護士であるダニエル・ケルマン氏は、債権者の勝利実現の方向を次のように説明した。
「債権者は当初から、(マウントゴックスの)管財人がビットコインをそのままビットコインとして返還することを要求した。管財人はそれまではビットコインを売却する意図があったが、検討することに合意していた」

ニューヨークを拠点とするケルマン弁護士は、今回の民事再生グループ結成に責任を持っているが、債権者の勝利はまだ実現していないと強調している。同氏によると、勝利はマウントゴックスが支払いを実行し、債権者が実際に受け取って初めて実現する。手続きの最終目的は、ビットコインの分配が終わることである。

再生手続の計画づくりは債権者の権利を間違いなく、迅速に実現

民事再生手続きは、マウントゴックスの事業を蘇生するために行われるものではなく、破産をより柔軟な形で確定することである。管財人は民事再生手続きによって、破産手続きを厳格な形のステップを踏んで行う代わりに、管財人側の計画を組み込んだ和解案作成ができるようになる。そして最も重要なことだが、ビットコインの請求権利を再評価することができることである。

ケルマン弁護士は「再生計画は債権者の権利を間違いなく、迅速に実現するように計画され、債権者会議で承認されるべきものである。また、再生計画は主として管財人の手で準備され、債権者の意見はその再生計画に必ずしも反映されるとは限らない」と説明している。

民事再生法による最終的な請求書提出期限は2019年2月14日

2014年当時、マウントゴックスは顧客に属するビットコインが75万BTC消失し、残りの10万BTCは自社所有と主張したが、詳しい事情は分からない。同社はその後、約20万BTCを発見、回収したとも述べている。

当時480億円と概算されていたこれら資産は、時価総額で換算すると11億3000万ドル(約1240億円)相当であり、清算の一環として利害関係者に分配されるはずだった。しかも当時は、債権者の請求主張額は、現行レートではなく破産申請時のビットコインと日本円の交換レートで計算されるはずだった。

再生管財人の小林信明氏は6月22日、マウントゴックスの法的状況について最新の文書を発表した。その中で日本の民事再生法に基づき、債権者は「日本円ではなくビットコインで受け取る」ことになると明言している。つまり再生管財人は保有するビットコインを売却して日本円に変えることはできない。

再生手続きによると、債権者は今年の10月22日までに再生請求の証拠文書、12月27日までに財産評定書を提出、遅くとも2019年2月14日までに最終的な民事再生法に基づく請求書が東京地裁に提出される予定。つまり債権者は、2019年Q1(第1四半期)までが支払い猶予となる。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

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参考
cryptovest
Financemagnates
newsbtc