ナスダックCEOが仮想通貨取引所の開設を検討と明言、Gemini(ジェミニ)と協業も発表

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ナスダックCEOが仮想通貨取引所の開設を検討と明言、Gemini(ジェミニ)と協業も発表

世界最大のベンチャー企業向け株式市場ナスダック(Nasdaq)のアデナ・フリードマン最高経営責任者(CEO)は、「ナスダックがやがて独自の仮想通貨取引所開設を検討することは間違いない」と語った。

フリードマンCEOは2018年4月26日、CNBCとのインタビューで明らかにした。ナスダックは同時に、仮想通貨の公認取引所Geminiと協業する技術協力契約を結んだと発表した。

ナスダックCEO、市場が成熟すれば仮想通貨取引所の開設検討

フリードマンCEOは会見で、「われわれが(仮想通貨取引所開設を)検討して、その時が来たと言えるころには、人々は、投資家に公正な取引経験をしてもらえるような、より一層規制された市場を受け入れる用意ができている。私は、デジタル通貨が存続し続けるだろうと思っており、問題はそのような空間が成熟するまでどれほどの時間が必要かという点だ」と語った。

ナスダックが今すぐにもそのサービスを開始することはなさそうだが、仮想通貨を支えるテクノロジーそのものには精通している。ナスダックは、ブロックチェーン企業に限った上場投資信託(ETF)を上場するとともに、ブロックチェーン技術に注目する公開企業であることに加えて、ブロックチェーンのスタートアップ企業とは長年の関係がある。ナスダックは現に、上場投資信託(ETF)を運用するReality Sharesと提携関係を結んでいる。

ナスダックはさらに、技術アプリの開発に取り組んできた。ナスダックは例えば、取引と清算ポジションを追跡する手段として、ブロックチェーンを採用するデータマッチング・システムの特許を取得している。

Reality Sharesのエリック・アービンCEOは、「仮想通貨に対するフリードマンCEOの関心の程度を0-10で示すなら、6だろう」と話す。同CEOはさらに、「フリードマンCEOは、仮想通貨取引に対する証券取引委員会(SEC)の態度を和らげる手助けをしてくれるだろう」(Forbes誌)という。

有力取引所Geminiと仮想通貨関連技術開発で協業

フリードマンCEOは、ナスダックが仮想通貨取引所をいつ開設するかは明らかにしていない。しかし、そのための前提条件は、規制問題が何らかの決着を見て、障害が取り除かれて、仮想通貨市場全体が成熟した時であることを明言した。

ナスダックだけでなく、ほかの機関投資家にとっての主要な障害は、規制そのものである。フリードマンCEOに言わせれば、ナスダックが取引所を開設する前には、解決しなければならないいくつかの条件があるが、デジタル資産そのものの将来については楽観視している。

一方、ナスダックは既存の仮想通貨取引所を支援している。ナスダックは4月25日、初期のころからのビットコイン投資家で知られるタイラー&キャメロン・ウィンクルボス両氏が創設した公認取引所Gemini(ジェミニ)との協業を発表した。契約によると、Geminiはナスダックの監視技術へのアクセス権を持ち、このプラットフォームが関係者に公正でルールに準じたマーケットになることを保証するための技術を支援する。

ICOによる資金調達法には懐疑的見方

フリードマンCEOは、ICO(Initial Coin Offering)による資金調達については懐疑的な見方を示した。同CEOは「ICOは規制される必要がある。SECがICOは証券であり、規制されべきだと主張するのは正しい」と語った。

2017年に、ビットコイン価格が1300%以上値上がりしたとき、当然のことながら規制問題に大きな関心が集まった。ビットコインは同年12月、2万ドルの大台近くまで急騰して、2018年に入った3ヵ月で一挙に48%も下落した。このような動きは、当然ながらSECはじめ規制当局の大きな関心事になっており、決着の時期は迫っている。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

参考
CNBC
coindesk

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