ナスダック証券取引所のシステムを採用している仮想通貨取引所のDX.Exchangeは、取引所の売却または合併を押しすすめるために一時的に取引所を閉鎖することを取締役が決定したと11月3日に発表。ローンチからわずか10ヶ月となり、1年経たずに閉鎖という結果となった。
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— DX.Exchange (@DXdotExchange) November 3, 2019
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DX.Exchangeの閉鎖理由
今回の閉鎖理由についてDX.Exchangeは、「仮想通貨取引所に裁定元求められるセキュリティレベル、サポート、技術を保つには現時点の経済情況では運営は難しい」としている。
DX.Exchangeの取締役会は、世界中の競合する仮想通貨取引所の中で生き残るには今回の判断が最良であるとし、もし合併または売却が行えない場合、取引所は再開できないとしている。
入金と取引の停止 引出し期限に注意
DX.Exchangeではすでに取引所に対する入金と取引自体を停止しており、日本時間3日21時に全てのオープンオーダーはキャンセルされている。今回の停止は取引所のハッキングや破産ではないため、全てのユーザーの資産は安全であるとDX.Exchangeは強調している。また、引出しの手続きはすでに変更されており、サポート宛にメールを送る必要がある。手続きには
- アカウント発行時の政府で発行されているID(パスポートなど)の画像
- 引出し時に送金したいアドレス
- 引き出す仮想通貨の数量
- 送信時の日付とDX Exchangeと記載された紙を持ったセルフィー(顔が鮮明なもの)
- アカウントに登録したメールアドレスでの送信
が必要となる。引出しのリクエストは2019年11月15日までの短い期限があり、期限までに行わない場合引出し手続きが中断される可能性があるとしており、注意が必要だ。
海外取引所のリスク
仮想通貨取引所は世界中に多く存在し、2018年にDAIやUSDCなどのステーブルコインの大幅な普及により気軽に多くの仮想通貨や自身の好みに合わせた取引所でのトレードが容易となった。これはまさに仮想通貨の利点であり、需要の一つであると言えるが海外取引所が破産やハッキングにより資産を失う主なリスクであるのには注意したい。クアドリガCX(QuadrigaCX)のような例も記憶に新しいだろう。
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トレードしない場合や資産として仮想通貨を保有する場合、仮想通貨取引所に置くことはそのリスクを最大に受けてしまうため、必ず秘密鍵やKeystoreで自身の資産を安全に管理することが仮想通貨投資にとって基礎であり最も重要なことだ。
参考:DXExchange Important Announcement – Nov 3, 2019
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