ナスダック(NASDAQ)、仮想通貨の合法化を目指し業界専門家と非公開会議

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ナスダック(NASDAQ)が仮想通貨の合法化を目指し業界専門家と非公開会議

新興企業向け株式市場である米Nasdaq(ナスダック)は2018年7月下旬、ウォールストリートと仮想通貨業界から代表者を招き、シカゴで非公開の会議を開いた。資産クラスとして仮想通貨を合法化する方法について協議した。

これはBloombergが7月27日に伝えたもので、仮想通貨取引所Geminiのメンバーを含む約6社の代表者が集まった。話題の中心は、仮想通貨の規制問題やビットコインなどが広く受け入れられるかどうか、仮想通貨の評判を高めるためにすべきことなど。

仮想通貨の規制、必要なツールとソリューション、監視など広く議論

Bloombergによれば、ナスダック主催で集まった関係者は「仮想通貨業界は、そのイメージを高め、世界市場におけるその潜在的役割を評価するため何をなすべきか」について協議したという。ナスダックはNASD(全米証券業協会)が1971年に開設したベンチャー企業、ハイテク企業向け市場で、約5000社が上場している。ナスダックジャパンなど日本、欧州でも上場し、NYSE(ニューヨーク証券取引所)に次ぐ世界第2位の巨大取引所である。

ナスダックのアデナ・フリードマン最高経営責任者(CEO)は、規制容認派で知られるが、今や規制問題で取引所と前向きの話し合いを進めている。同CEOは最近、「どのコイン(もしくはトークン)が最終的に受け入れられるか否かについて、陪審員(証券取引委員会SECなど)はまだ公言していない。しかし、今ある手段より効率的で、よりグローバルな決済メカニズムという考え方は、さまざまな国にまたがる送金を可能にし、間違いなくインターネット経済を支えることになると私は考えている」

ナスダックのスポークスマンは、会議の開催は認めたが、議題に立ち入ってコメントすることを一切拒否した。事情通によると、仮想通貨の規制、そのために必要なツールとソリューション、さらには監視など、広く議論されたという。

ナスダックは積極的役割果たす、独自の取引所DX.Exchangeを開設へ

ナスダックがこの世界で、積極的な役割を果たすことは驚くべきことではない。フリードマンCEOはすでに4月、ナスダックがいつの日か仮想通貨取引所になることを考慮することになろう。そのときがきたら、人々はより規制された市場を受け入れる用意があるだろう」と語っている。

関連:ナスダックCEOが仮想通貨取引所の開設を検討と明言、Gemini(ジェミニ)と協業も発表

ナスダックはすでに、新たな中央集権型の仮想通貨取引所となるDX Exchangeの開設に向けてほぼ準備を完了している。登録ユーザーは50万人を超えている。ナスダックはさらに、ウィンクルボス兄弟が創業した仮想通貨取引所のGeminiとの提携を発表した。ナスダックの監視技術である「SMARTS Market Surveillance Technology」を利用して、不正取引などを自動的に検出・分析する。これらの動きは、仮想通貨を合法化する動きと無関係ではない。

仮想通貨コミュニティーは「仮想通貨=証券」規制が最大の心配事

情報筋によると、今回の会合はこの種の最後ではないが、仮想通貨スタートアップ企業が主流の動きにより近づき、少なくとも規制当局者の懸念を和らげる目的を持った最新の動きであると見られている。規制当局の取り締まりが強まっていることから、取引所は将来を見据えて積極的な取り組みを始めている証しだというのだ。

米国内の仮想通貨コミュニティーは、規制当局がデジタル資産のかなりの部分を証券として分類することを急ぐことを心配している。フリードマンCEOが、ナスダックで長期的な投資としてビットコイン先物取引を開始するとともに、仮想通貨取引所を開設する計画を明らかにしたことは、業界にとって力強い支援となる。仮想通貨が証券として分類されることは、課税問題とともに、仮想通貨コミュニティーにとっては大きな心配事である。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

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参考
Bloomberg
CCN
Financemagnates

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