Binance(バイナンス)のBNBを使用した新しい手数料モデルが発表
取引所Binance(バイナンス)から、取引手数料の新しいモデルが発表されました
参考:Binance公式
11,000BNB以上をアカウントに保有してると最大で0.0150%まで取引手数料を下げられます。
最大まで取引手数料を下げるには、11,000BNB保有かつ月間取引量150,000BTCが条件ですが、それまでBNB保有量や取引量に応じて、VIP1-VIP8の8段階を経て取引手数料は安くなっていく仕組みです。
僕もトレードマイニングについては言及したいのですが、 批判記事はしっかり根拠を示して書かなくてはいけないことから、遅れていますが別途触れたいと思います。
また、今回のBinanceの施策は、トレードマイニングブームに対するBinanceの解答と感じました。
トレードマイニングの問題点はCZ(BinanceのCEO)が度々指摘しており、下記の動画が詳しいです。
相変わらず、トークンに有用性を付与していくのが上手く、この説明の優れた点は、トークンをホールドさせとくインセンティブをつけていることです。
使用して消費のユーティリティーのみの設計だと、使用速度とマーケットサイズから理論価格おおよそ出せるよね、というのが誰でも分かるようになってきて、それだとほとんどのトークン割高だよねということが明らかになってきました。
なので、ホールドをすることでアフィリエイト報酬が上がったりなど、BNBはホールドのインセンティブを与えてます。また、これに加えて四半期の利益の20パーセントをクォーター買い戻しするのがBinanceの設計です。株式会社が発行してるトークンとして1番よくできてます。
これについては下記でも説明をしました。
参考:Binanceはどのようにして世界最大の取引所になったか。人類の産業史で最も早く成長した企業の研究レポート。
株式会社が発行をするトークンモデルについて
Binanceのトークンの機能を分類すると、下記のようになります。
- 手数料割引 → クーポン券
- 四半期の一度の買い戻し → 証券における配当
- ホールドをしてるとアフィリエイト優遇や手数料がさらに割引になる → 株主優待券
既存のアセットで前からあるものが全部混ざったようなアセット。
そして、このアセットを原資に投資をしたり、従業員へのストックオプション、外注への支払いなど事業へレバレッジをかえるようにも使用をするのがBinanceです。
この点で、BinanceのBNBは株式会社が発行するトークンとして一番機能しており、これほどトークンをうまく利用する企業はありません。
しかし、このトークンが、何故機能をしてるかという理由をさらに深掘りすると、取引所が元から優れてて価値創出してるから、という結論に行き着きます。
たまにいるのですが、元から価値創出をできていない会社が、トークン発行したら課題解決できるようなことをトークン発行の先に求めるのですが、そんなことはあり得なく、そういったケースは、Binanceを見て学ぶべきと言えます。
筆者が運営する研究所サロンでは、このようなマーケットの示唆から、業界のビジネス分析、技術解説、その他多くの議論やレポート配信を行なっています。ご興味ある方はぜひご利用ください。
▼平野 淳也 研究所サロン
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