中国初の非集中型の次世代SNS「ONO」がICOに頼らず約17億円の資金調達完了

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中国初の非集中型の次世代SNS「ONO」がICOに頼らず約17億円の資金調達完了

最近は次世代型のSteemit、Numa、hivewayなど、ブロックチェーン技術を使ったSNSが出回っているが、今度は中国に初の意欲的なSNSが誕生する。SNSスタートアップ企業ONOは、シリーズA資金調達ラウンドで1600万ドル(約17億6000万円)を調達した。

調達された資金は、ONOのソーシャルネットワーク・エコスシステム開発と海外市場への将来的な事業拡大努力に支出されるという。

非集中型「ONO」は透明性を重視する新世代SNSを目指す

ONOのシュイ・クゥ(Xu Ke)創業者兼最高経営責任者(CEO)は「民主的で非集中型のソーシャルネットワークを目指し、我々のビジョンを信じてくれたユーザーから与えられたONOへの支援に感謝する」と述べた。

クゥCEOは2018年4月にONOを創設した。同氏はこれに先立って、ブロックチェーン・ゲームのCryptoKittiesの中国版「創世狗」やCheetah Mobile(チーターモバイル)によって2017年に3000万ドルで買収されたソーシャルメディア・アプリのERAを創設したことで知られる。クゥCEOは4月に、DApp(分散型アプリ)ベータ版を発表、6月末にはONO国際バージョンを公開する予定である。

ONO公式出典:https://www.ono.chat/

集中型の最大手ソーシャルメディアFacebookから、個人情報が漏れる大きなプライバシー問題が起きて大騒ぎになって間もない。事件を受けて、ソーシャルネットワークの再定義が進む中、ネットワーキングの透明性を求める声に呼応して、非集中型のプラットフォームを構築する動きが強まっている。

4月のベータ版公開で24万ユーザー獲得、200万件のコンテンツ共有

中国のビットコイン大投資家でBitFund創業者のシャオライ・リー(Xiaolai Li)氏は、ONOの出資者INBlockchainのパートナーとして、「ONOのビジョンは、新世代を代表するソーシャルネットワーキングへの期待を示している。我々はこのようなネットワーキングを支援していきたい」とコメントした。

FacebookのCambridge Analyticaによるデータ不正流用スキャンダル事件(2018年3月17日発覚、ケンブリッジ・アナリティカ問題とも言われている)以後、集中型のソーシャルメディア・プラットフォームが苦境に陥り、新たにGDPR(一般データ保護規則)の適用の道が開けた。個人のデータやコンテンツをユーザーの手に移管することを重視して、ONOは再定義されたソーシャルメディア・エコシステムづくりに積極的な役割を果たすと意気込んでいる。

4月に2週間限定公開されたONOベータ版は、中国のユーザーから熱狂的に支持され、その段階で24万ユーザーを獲得し、200万件のコンテンツが共有されたという(同社集計)。

集中型のFacebook、Weibo(微博)などとの差別化強調

Facebookや中国版Weibo(微博)など、既存の集中型SNSとの差別について、クゥCEOは「この種の集中型プラットフォームと過度に商業化されたアプローチは、コンテンツクリエーターの心を傷つける。ONOのような非集中型プラットフォームにおいては、ユーザーからコンテンツを生み出してもらうだけだ」と強調する。

中国では品がなく質の悪いコンテンツがまん延しているとの評判が定着している。ONOは、ユーザーから質の高いコンテンツを産み出し、積極的にネットに参加してもらうため、ネット上で高品質のコンテンツを提供したユーザーに対して、「ONOT」トークンを報酬として分配する。

今回の資金調達ラウンドは、安易にICOに頼らず、機関投資家やシャオライ・リー氏ら個人投資家の豊富な資金で運用される。クゥCEOはONOプロジェクトについて、「誇るべき差別である」と語っている。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

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参考
technode(1)
technode(2)