ノーベル経済学賞のシラー氏が米国の景気後退を警告、ビットコイン(BTC)が逃避先に?

編集部おすすめ

ノーベル経済学賞のシラー氏が米国の景気後退を警告、ビットコイン(BTC)が逃避先に?

資産価格に関する研究で2013年のノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラー(Robert Shiller)氏がこのほど、米国の景気後退は不可避となっており、多分その期は切迫していると語りました。暗号資産(仮想通貨)業界の中からは、景気後退によってビットコイン(BTC)は安全な避難先としてますます人々の関心を集めるだろうとの推測も出ています。

「いつ景気後退になってもおかしくない」

シラー氏はタイム誌とのインタビュー(2019年10月14日)で次のように語っています。

「景気後退はあるだろう。問題はそれがいつかということだ。今回の展開は歴史上最も長引くだろうという理由から、いつ景気後退になってもおかしくなく、機は熟していると言いたい。それは経済がまだ景気後退に入っていないと仮定しての話である」

「私は今、聞いた話について考えている。景気後退の話は高まっていると思う。そのような話になっているのは、恐らく(米中の)貿易危機と関係しているのだろう。振り返って1930年代の関税戦争、貿易戦争の話に戻れば、人々は動揺し、一部の人々は日常支出を抑える事態を招いた」

景気後退は安全な避難先としてビットコイン(BTC)への関心を高める

暗号資産(仮想通貨)コミュニティーの一部有力者は、景気後退が安全な避難先の資産としてビットコインへの関心を一層高めることにつながると推測しています。金融取引プラットフォームのイートロ(eToro)のアナリストであるサイモン・ピーターズ(Simon Peters)氏は、ロンドン・エコノミック(The London Economic)とのインタビューで、小口投資家はビットコインを金(ゴールド)に類似したヘッジとして見始めているとの見解を示しています。

同氏によると、金(ゴールド)は長年にわたり経済あるいは政治危機の際に、安全な逃避先資産と考えられてきました。その理由は、金の供給量が限定され、有用性があり、中央銀行の金利決定の影響を受けないことです。ビットコインは同様の特質を持ち、供給量は2,100万枚と限定され、非中央集権型、インフレの影響を受けないこと、さらに保管コストが金より低いことから、非常時にビットコインに賭けてみる理由は十分あるという訳です。

現状は景気後退というより景気減速の状態

もちろんこのような見方に反対する見解もあります。ブロックチェーン・キャピタル(Blockchain Capital)のジェネラルマネジャーであるスペンサー・ボガート(Spencer Bogart)氏は、そのような話は早計であると述べ、ビットコインが安全な逃避先になるのはまだ先のことだと語ります。

米金融機関イー・トレード(E-Trade)のリサーチャーは、景気後退、金融危機のタイミングについて、現在までのデータが示すものは、完全な景気後退というより景気減速の兆候だと分析しています。

FRBが経済拡大、低失業率の中で金利を切り下げる矛盾

同社の10月リポートは、失業率が50年間で最も低い状態が続いているにも関わらず、製造業の不況(景気後退)が進行中であることを認めて、以下のように分析しています。

「中国製品に関税を課した結果、製造業の材料価格はかなり高騰し、供給チェーンを混乱に陥れ、企業収益を縮小させた。世界貿易機関(WTO)は最近、2019年の世界貿易の成長予測を下方修正した。このような予測が当たれば、2009年以来、貿易は最悪の年になるだろう」

「結論として、経済シグナルは明らかに混在しており、投資家を混乱させるだろう。米連邦準備制度理事会(FRB)は、経済が拡大し失業率が歴史的に落ちているにもかかわらず、景気後退を恐れて金利を切り下げている」

ビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート

参考
Bitcoin Play? Nobel-Prize Winning Economist Robert Shiller Says a Recession in the US Is Coming

【こんな記事も読まれています】
ビットコイン(BTC)の将来は人々の考える以上に政府の金融政策に依存している
ビットコイン(BTC)は逃避先?金融市場との相関性弱まる
ビットコイン(BTC)価格大幅下落で注目される「仮想通貨の恐怖と欲望指数」