ニューヨーク州:仮想通貨ハブを目指しブロックチェーンセンター建設を計画

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ニューヨーク州:仮想通貨ハブを目指しブロックチェーンセンター建設を計画

ニューヨークでは5月11~17日をブロックチェーンウィークと銘打って、多彩な行事を繰り広げている。その一環として、ニューヨーク市経済開発公社(以下:NYCEDC)は、同市を「ブロックチェーン・テクノロジー・ハブ」とする街づくりを目指し、いくつかのイニシアチブの中でも特に「NYC Blochchain Resource Center(ニューヨーク市ブロックチェーン・リソース・センター)」を建設する計画を発表した。

同センターは、ブロックチェーン技術に対する市民の関心を高めるとともに、業界利害関係者の対話の場を提供する。

ブロックチェーンの理解と振興目指す

センターが考えている対話の主要なテーマは、革新的な企業にとってより魅力的な規制上の環境づくりである。例えば、2015年に実施されて以来、スタートアップ企業を撤退させたしまったと非難されている同市の規制措置「BitLicense(ビットライセンス)」を見直すための協議だ。

NYCEDCはまた、ブロックチェーン技術を使って、市政サービスを向上するアイディアを募るコンペティションを2018年後半に開催すると発表している。さらに、12~13日の週末にはタイムズスクエアで、非営利団体GrowNYCとCoinDesk共催によるハッカーソン(プログラム開発のためのプログラマー集会)が開かれた。

ハッカーソンは、ニューヨーク周辺の農民向けのマーケットで、ブロックチェーン技術が食品供給チェーンの追跡にどのように役立つかとう専門家を交えた集会である。ニューヨーク5区市街人口の1割近い約75万人の市民は、生鮮食料品を手に入れにくい、いわゆる「商品砂漠」に住んでいる。ハッカーソンは、そういう人たち向けに、ブロックチェーン技術による解決策を見つける努力である。

NYCEDCは、ブロックチェーンセンター開設に当たって、初年度の開業資金としてとりあえず10万ドルを拠出する。NYCEDCのカレン・バティア副会長は「目標は、人々がセンターを訪れ、ブロックチェーンについてもっと学ぶことができるコミュニティーセンターづくりである」と語った。

NY市が規制措置BitLicenseも見直し協議へ

センターはまた、起業家と規制当局者がセンターに寄り合って、「規制がニューヨーク市のイノベーションと起業家精神にどのような影響を及ぼすか、熱い議論をしてもらう」ことを計画している。規制当局側は、連邦関係者のほかBitLicenseを施行したニューヨーク州金融サービス局関係者である。

CoinDesk主催の年次「コンセンサス」会議の開催に当たり、NYCEDCのジェイムズ・パチェット会長兼CEOは14日、ニューヨーク市で成長しているブロックチェーン産業に旗を立てる計画を発表した。今後数ヵ月、同市はブロックチェーン・イノベーションの利用センターとしての基礎を築くため、2つの努力を開始する。1つがNYC Blochchain Resource Centerであり、もう1つはBlockchain copetition(ブロックチェーン・コンペティション)である。

コンペティションは、成功したNYC BigAppsの例に習い、ブロックチェーン・アプリの開発コンペとなる。その中には州政府職員向けのブロックチェーンのワークショップや市民向け無料教育ワークショップなども企画されている。

NY市のイノベーションはブロックチェーン技術から

パチェット会長は「ブロックチェーンの先導役として世界でこれほど適した都市はない。ニューヨークは金融、不動産、メディア、テクノロジーの世界リーダーであり、すべての業界が、このブロックチェーン技術から信じられないイノベーションを享受している」と語った。

NYCEDCは、ニューヨーク市5区それぞれの経済成長を促す主要な推進機関である。同公社の使命は、投資を奨励し、繁栄をもたらし、市の競争力を強化するための拡張および再開発計画を通じて、成長を促すことである。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

参考
nycedc
coindesk