中国人民銀行がブロックチェーン技術者公募、法定デジタル通貨開発促進へ

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中国人民銀行(PBoC)がブロックチェーン技術者公募 法定デジタル通貨開発促進へ

中国人民銀行(PBoC)が中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発行を目指して、2019年度採用となるブロックチェーン技術者と法律専門家を公募している。

デジタル通貨発行に通じた4人と法的、経済的な影響を研究する2人を募集

PBoCの2019年人材募集ホームページに正式募集(2018年10月9日付)要綱が掲載された。それによると、PBoCはシステムアーキテクチャー、チップ設計、ブロックチェーン開発およびアプリケーション開発、暗号およびセキュリティプロトコル設計に関する専門知識を備えた4人のエンジニアを雇用する。

記載されている職務内容によると、エンジニアらは法定通貨連動のデジタル通貨ソフトウェア、暗号およびセキュリティモデル、デジタル通貨取引を行うチッププロセッサーの開発などを行う。

また、PBoCは中銀独自のデジタル通貨(CBDC)に伴う法的、経済的な影響を研究する2人の人材を求めている。それは経済理論を分析し、CBDC発行に向けた金銭上のメカニズムを設計するとともに、ありうる規制上のリスクに注力することになる。

デジタル通貨研究所中心にデジタル通貨発行関連の41件の特許申請済み

2017年7月に発足したPBoCのデジタル通貨研究所(Digital Currency Reseach Lab)は、当面の規模を明らかにしていないが、新しい人材募集は、人民元ベースの法定デジタル通貨(CBDC)の開発と展開に向けて注力していることを意味している。

デジタル通貨研究所は、発足以来約1年で41件の特許を申請している。独自のデジタル通貨を発行する目的の一環で、それぞれの特許はデジタル通貨システムに関連するもので、これらを組み合わせると、デジタル通貨を発行したり、デジタル資産を保存、取引するウォレットの提供を行うテクノロジーとなっている。

出願の最終的目標は、ブロックチェーンベースの仮想通貨と既存の通貨制度の間の風通しを良くしてその差異を埋めることである。その結果デジタル通貨は、既存の金融構造の中で広く使用可能になるという。

高機能な独自のデジタル通貨へ

デジタル通関研究所は17年11月に公表された特許申請の中で、中央銀行が発行するデジタル通貨の存在意義について次のように述べている。

「民間組織が発行する仮想通貨は、そのボラティリティ、低い信頼度、限られた利用範囲を考慮すれば、基本的に欠陥がある。・・・従って、中央銀行が現在通用している法定通貨の機能を高める独自のデジタル通貨を発行するのは当然の成り行きである」

香港の日刊紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは10月12日付で、「PBoCは独自のデジタル通貨が、コスト安で決済処理も容易になることを望んでいる。PBoCはデジタル通貨の開発のタイムラインを示していないが、周小川前総裁はデジタル通貨利用への移行と利用は、金融の安定と顧客保護を保証すると述べている」と伝えている。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

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参考
coindesk
South China Morning Post

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