仮想通貨は銀行口座を持たないアフリカ地域の人々の希望になるか?

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仮想通貨は銀行口座を持たないアフリカ地域の人々の希望になるか?

五月雨まくら(@samidare_makura)です。
今回は銀行口座を持たないアフリカ地域の人々にとっての仮想通貨の存在意義について考察します。

銀行口座を持たず不便な暮らしを強いられている人は多い

私たちは銀行を日常的に利用していて、それを当たり前だと思っていますが、世界には銀行口座を持たない人々が数多く存在します。世界銀行の2015年のレポートによると、銀行口座を持たない成人は世界に約20億人存在します。そして今後もその数は増え続け、40億人以上になるだろうと試算されています。とりわけサハラ砂漠以南の「サブサハラ」と呼ばれるアフリカ地域では、銀行口座を持たない成人の割合は34%といわれています。

銀行口座を持たないということは、労働で得た現金を預けるところがないということであり、彼らは自宅の地面に壺に入れるなどして大切なお金を保管しています。そこには当然、盗難や破損のリスクが存在しています。また農村地域に住む多くの人々が、お金を送金したいと考えたら長い時間をかけて銀行がある町まで行く必要があります。とても不便な生活だということは容易に想像できるでしょう。

BitPesa(ビットペサ)が解決する企業間国際送金の問題

上述した現状の中、アフリカ地域では仮想通貨やモバイルマネーが彼らの利便性を向上させる有力な選択肢として普及していっているようです。ケニアのナイロビに拠点を構えるBitPesa(ビットペサ)は2013年より企業間の国際送金サービスを始めています。

例えば、A国のX社からB国のY社にお金を送金するとしましょう。まずX社がモバイルマネーでA国の現地通貨をBitPesaに振り込みます。するとBitPesaはそれをビットコインに交換して、B国のブローカー企業に送ります。ビットコインを受け取ったブローカー企業は、ビットコインをB国の現地通貨に変更して、Y社の銀行口座に振り込みます。これで取引完了です。BitPesaの手数料は1〜3%程度で取引は即日おこなわれます。これが他のサービスを利用しようとすると、手数料は10%ほど、送金完了まで2日~14日かかるそうです。

仮想通貨システムは銀行口座を持たない人々の希望になる?

BitPesaはあくまでも法人向けサービスで、それでは一般の人々はどうすればいいのかと思う人もいるでしょう。実はアフリカの農村地域でもスマートフォンを持っている人々は一定数、存在しています。もし彼らに仮想通貨が普及すればどうなるでしょうか。まず対応店舗が増えていけば日常の買い物に仮想通貨を利用することができます。さらに送金の利便性が向上することは言及するまでもないでしょう。仮想通貨で資産を保有すれば、盗難や破損のリスクを避けることもできます。

また、もし仮想通貨あるいはモバイルマネー決済と顧客情報を結びつけるシステムを構築すれば、彼らのお金に関するデータをつぶさに把握することができます。そしてこれはとても重要です。なぜなら、お金に関するデータを蓄積すれば、銀行にとって信用情報となるからです。つまり、銀行口座を持たない人々が、仮想通貨あるいはモバイルマネー決済を日常的に利用すれば、銀行の口座を開設したりお金を借り入れできる可能性があるということです。

五月雨(筆者)の結論と考察

仮想通貨はUSドルや日本円などの相対的に力強い法定通貨と比べるとさまざまな面で不便がありますが、通貨危機に遭った人々やもともとの通貨が弱々しい国の人々とっては、十分な機能性を有しているといえるでしょう。そのような国々から仮想通貨が広まっていく可能性も大きいのではないでしょうか。

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