Poloniex(ポロニエックス)がCircle(サークル)傘下に。この買収劇が示唆することとは?

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Poloniex(ポロニエックス)がCircle(サークル)傘下

Junya Hirano 平野淳也(@junbhirano

先日、2月26日、米国の仮想通貨取引所のPoloniex(ポロニエックス)の株式を、フィンテック企業大手のCircle(サークル)が取得し、傘下に加わることを発表しました。買収金額は400Mドル(約420億円)と報道されています。

買収後もPoloniexが提供する基本サービスに変わりはなく、アカウントにはアクセスができます。3月末までにKYC(Know Your Customer/本人確認)を済ませていないユーザーは資産が凍結されるので注意が必要です。CircleはPoloniexのカスタマーサポートやセキュリティ、コンプライアンス、オペレーションなどを強化していくと発表しています。

Poloniexは、現在はアルトコイン取引高世界最大の座をBinance(バイナンス)に明け渡しましたが、2015後半~2017年前半にかけて、非常に存在感のあるアルトコイン取引所でした。

日本からも恐らく多くのユーザーがいたと思われ、リリースの直後、筆者のフォロワーの範囲内のなりますが、アンケートを実施しました。恐らく最近参入してきたユーザーは一度も使ったことがないという人もいるかもしれませんが、古株の暗号通貨ユーザーほど利用した経験があるだろうと思います。

Circleは、P2Pの送金サービスが主なプロダクトで、Venmoなどとシェアを争うプレイヤーです。
デビットカードを登録をすれば手数料はかからず、送金サービスとしての利便性の評価は高いです。
同社のサービスであるCircle PayやCircle Investは将来的にPoloniexと接続できるようにすることもアナウンスされています。

また、Circle株主にはゴールドマン・サックス、デジタルカレンシーグループなどが名を連ねます。この買収は、重要なディールになります。Poloniexはリリースで買収に先立ち、SECへの相談をしていたことを明かしており、その事実は間違いないようです。

Circle社は、送金事業者として、SEC(Securities and Exchange Commission/米国証券取引委員会)に監督されたもと運営されており、一切監督されていない事業者である「グレー」と言って差し支えないPoloniexを買収をすることはリスクでした。

しかし、SECはこれを認め、また、これまでPoloniexが無認可で営業していたことなどは追求しないと伝えられています。また、前述したように、最大株主は、ゴールドマンサックスであり、Circle経営陣だけで大型買収の意思決定がされているはずはなく、ゴールドマン・サックスもこの買収を支持していたはずだと推測されます。

ここから推測されることは、今後同社がSECから監督され規制に寄り添う取引所の先例になりそうだということです。こういった動きを好感して、このリリース後、市場は買いの反応を示しました。

今年2月にはSECおよびCFTC(Commodity Futures Trading Commission/米国商品先物取引委員会)の上院の公聴会がありましたが、概ねアメリカの規制の方向性は、「適切な規制を探る最中」といえるべき状況で、決して禁止をしようという動きではありません。CircleのPoloniex買収劇はそれをさらに示唆するものであり、今後の動きも引き続き注目されます。

また、Circleの株主には、暗号通貨関連企業やフィンテック企業に積極的に出資をするデジタルカレンシーグループも入っております。つまりPoloniexもデジタルカレンシーグループ関係会社ということになります。同社の出資先は多岐にわたり、誰もが知るところです、日本のビットフライヤーも出資先の1つに含まれています。ポートフォリオは公開されているので、ざっくりしっておくべきでしょう。

デジタルカレンシーグループ ポートフォリオ:http://dcg.co/portfolio/