イーサリアムDEXのレーダー・リレー(Radar Relay)の開発で知られるスタートアップのレーダー(Radar)は、イーサリアムウォレットでビットコインのライトニングネットワークとのスワップを可能とする「RedShift」と呼ばれる新規サービスをローンチ。ビットコインとイーサリアムとのブリッジが可能となる。
Redshiftの仕組み
イーサリアムのコントラクトに使用するのに欠かせないのは、イーサリアムとブラウザの融合であるWeb3.0を提供するブラウザ拡張型のウォレットサービスのメタマスク(Metamask)だ。RedshiftはMetamaskに新しいウィジェットを導入し、ライトニングネットワーク上でのビットコインアドレスに当たる「ライトニングインボイス」を使用することができるという。
このRedShiftでの処理はRadarがイーサリアムからビットコインへとスワップを行い、ライトニングネットワークのペイメントチャンネルを管理していることにより、受取人はビットコインで支払いを受けることが可能となる。RedShiftではDAIやその他のERC20トークンなどでも同様に使用可能だという。
使い方は非常に簡単で、スワップするアセットを選択し、ライトニングインボイスを入力、SWAPを押すというステップのみだけだ。
出典:Radar
ビットコインとのブリッジ需要
Radarのプロダクトマネージャーのブランドン・カーティス(Brandon Curtis)氏はCoindeskの取材に、「ビットコインかイーサリアムどちらかのみを使用したいというユーザーは存在するが、両方のチェーンの使用や複数の仮想通貨、両チェーンのブリッジを可能にしたいというサイレントマジョリティが存在すると考えている」と述べている。
またカーティス氏はRadar Relayのユーザーからの一番のリクエストは、DEX上でビットコインのトレード取引を可能にすることだという。
イーサリアムのブリッジは今後加速する
またRadarはビットコインだけではなく、その他の仮想通貨とのブリッジを可能とするために取り組んでいるとしており、イーサリアムとのクロスチェーンワーキンググループはイーサリアム上でのビットコインであるラップドビットコイン(WBTC)や、Zcashの開発で知られるエレクトロニックコインカンパニーによるZcashのイーサリアムネットワークへのブリッジなどがすでに存在する。
近年DEX(非中央集権取引所)はDeFiの飛躍と同様に需要やオプションを拡大しており、現在では謙遜なく使えるイーサリアムにとって重要なプロダクトだ。今後ハッキングや不祥事などのリスクの高い取引所を使用せずに、DEXだけで全てがまかなえる日もそう遠くないだろう。
参考:Ether on Lightning Is the Latest Bridge Crossing Crypto’s Great Divide
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