仮想通貨市場が「イーサリアムの年」ともてはやされる理由

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仮想通貨市場が「イーサリアムの年」ともてはやされる理由

暗号資産(仮想通貨)エコシステムの中で、今年の話題をさらっているのはイーサリアム(Ethereum)です。市場には「イーサリアムの10年」の始まりとの声が出始めています。市場でもてはやされているイーサリアムをベースにするDeFi(分散型金融)やDEX(分散型取引所)、そしてNFT(代替不可トークン)が話題になり、まさに「イーサリアムの年(Year of Ethereum)」の現出です。

ETHが1日当たりの決済額でBTCを上回る

今年6月、ETHの1日当たり取引手数料がビットコイン(BTC)のそれを上回りました。つまりそれだけETHの需要が高まっていることを示しています。さらにもう1つ見逃せない現象は、ETHが1日当たりの決済額でビットコインを追い越したことでしょう。

仮想通貨データ企業メサーリ(Messari)のチャートによると、ETHの決済額は7月初めから初めてビットコインのそれを上回っています。

イーサリアムエコシステムは今年に入って、ユーザー数の顕著な増加などさまざまな活動が目立っています。例えば、アクティブなユーザーアドレスは7月時点までの1年間累計で倍増しました。

DeFi(分散型金融)の利益増が目立つ

イーサリアムのスマートコントラクトの活動は爆発的に増え、近い将来に衰える気配は全くありません。9月17日にはトランザクション数が、これまでの1日当たりの最高値である134.98万トランザクションを超え、140.6万件を記録しました。

ユニスワップ(Uniswap)やバランサー(Balamcer)などDEX(分散型取引所)は、将来性のあるプロジェクトです。9月の取引は総額200億ドルを超えました。これはDEXで取引された額の新記録です。

注目すべきは、現時点のETHベースの約180種の資産によるYTD利益は、130%増となり、その内10種のYTD利益は500%を超えています。この数カ月の買い圧力は特に、COMP、LEND、SNXなどDeFi(分散型金融)のガバナンストークンに向けられています。

ローンチから5年、ETHのさらなる発展に期待

DeFiプロトコルでロックされた価値の総額は8月には40億ドルでしたが、9月に100億ドルを超えた時点で当面頭打ちの状況ではあります。メサーリのアナリストであるライアン・ワトキンス(Ryan Watkins)氏はツイッター(7月28日)でDeFiの可能性を表現して、「DeFiのすべては、XRP(リップル)とBCH(ビットコインキャッシュ)併せた価値より低い。過去2カ月を再計算しても、DeFiは見たところ極めて小さい」とコメントしています。

ETHは7月30日に発行から5年を迎えました。5年という短期間に成し遂げたETHの成果を見れば、次の5年で何が起きるかという期待が高まります。

参考
Why Crypto May Be Entering “The Decade of Ethereum”

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長瀬雄壱
フリージャーナリスト、大手マスコミのOB記者。在職中は社会部、科学部、外信部で記者活動を行なう。特に外信部では、10年余り海外特派員(3カ国)を務め、国際関係、政治、経済、社会、戦争取材など、あらゆる分野で記者活動を続けた。翻訳業務経歴は約50年あり、今でも海外ニュースを深くモニターしている。