仮想通貨取引所が約2/3の取引量をねつ造か?研究者グループBTI調査

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仮想通貨取引所の3分の2以上が取引量をねつ造か?研究者グループBTI調査

仮想通貨取引所の7割以上が、文字通り架空の売買によって日々の出来高(取引量)を捏造しているというショッキングなレポートが公表された。

事実が証明されれば、仮想通貨取引の信頼性が足元から崩れかねない。レポートは、米国のブロックチェーン研究者グループBlockchain Transparency Institute (BTI: ブロックチェーン透明性研究所)が独自の計算手法で分析したもので、1日当たり取引高の3分の2、約60億ドル(約6600億円)超がねつ造されていたというのだ。

仮想通貨取引所ランクのトップ100の7割以上が捏造か

BTI(のレポート)によれば、仮想通貨取引所ランクのトップ100入りしている取引所の7割以上、旧ランキングのトップ10中7つの取引所が、実際の取引高の12倍から100倍も捏造していたと指摘する。その手口は、取引所と何らかの利害でつながっている個人投資家もしくはグループが、恣意的に仮想通貨を何度も売買して、結果として取引量を大きく水増しするやり方が一般的である。

CoinMarketCap(CMC)は、取引量の水増しを防止するため、「Adjusted volume metric」と呼ばれる取引量を左右するいくつかの要因を考慮して調整された取引量をチャートなどに公表するようになった。

研究者グループのBTIは、公表される取引量の数値は捏造との見方で分析したのが今回の結果である。BTIが8月の取引所ランキング表で明らかにされた数値によると、トップ130社の日量は、約96億万ドルに対して調整後には約32億万ドルとなり、60憶ドル以上がBTIの言う「捏造された」ことになる。

Coinbase 、Geminiなど取引所が独自の監視システム導入

捏造分が多い仮想通貨取引所は、Biboxの85倍、Bit-zの469倍、ZBの391倍、LBankの4400倍、そして最悪のBCEXが2万2000倍となった。一方、Binance、Coinbase、Btttrex、Bitfinex、Kraken、Poloniex、Kucoinなどは調整後数値の精度は1対1であるが、一見して水増しがないと言えるかどうかについて、BTIは否定的である。

取引所自体も疑いをかけられないような対策をとっている。Coinbase Trade Surveillance Programによって、疑わしい取引活動をモニターする新しいシステムを構築中である。Geminiは4月、Nasdaqと提携して市場取引を監視するため同市場のSMARTS Market Surveillanceシステムを導入した。

関連:ナスダックCEOが仮想通貨取引所の開設を検討と明言、Gemini(ジェミニ)と協業も発表

BTI評価ランキングでBinanceが1位、日本のbitFlyerは10位

BTIが公表したランキングによると、報告された取引量と調整後のそれとの差異が1対1のBinanceが1位、Bitfinex、Coinbaseが2,3位、日本のBitflyerが10位に入っている。Binanceの趙昌鵬(Changpeng Zhao)最高経営責任者(CEO)は「最も正確で綿密な取引所ランキングだ」と述べている。

BTIの取引量調査が言うように、取引量が捏造かどうかの即断は難しい。投資家は取引量が多いかどうかの数値だけで、投資判断すべきではないというのが安全かも知れない。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

参考
Bitcoinist
Blockchaintransparency