ビットコイン(BTC)を個人保管しない危険性をロビンフッドの事例から考える

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ビットコイン(BTC)を個人保管しない危険性をロビンフッドの事例から考える

ロビンフッド・マーケッツ(Robinhood Markets)社が運営する株式取引プラットフォームのロビンフッドは1月28日、ビデオゲーム販売会社ゲームストップ(GameStop)を含む複数銘柄の取引制限に踏み切りました。この措置はアメリカ株式市場に大混乱を巻き起こし、インターネットは怒りの声に満ちています。同時にこの騒動は、暗号資産(仮想通貨)ユーザーに「Not your keys, Not your Bitcoin.(それは君のキーではなく、君のビットコインでもない)」のフレーズを思い出させる契機にもなっています。

自己管理しないことへの危険性

上記のフレーズは全ての仮想通貨にも当てはまりますが、特に現在、金融市場の中心に位置するビットコイン(BTC:Bitcoin)に注目する必要があります。ビットコインのような暗号資産は、暗号技術に基づいて安全性を保証されています。仮想通貨のウォレットは公開鍵と秘密鍵という2つの暗号によって、その仕組みが成り立っています。公開鍵(public key)はユーザーが資産を動かす際のアドレスとしての役目を果たし、秘密鍵(private key)はアカウントに対するパスワードとして働きます。

このような分散型の設計によって、個人でも仮想通貨の管理・保有が可能となっていますが、ユーザーが取引所で仮想通貨を購入して保管した場合、取引所はユーザーの資産を管理する秘密鍵を実質的に保有しているのと同義と考えられることから、自己管理の重要性を説いて「Not your keys,Not your Bitcoin.」というフレーズが作られました。

第三者が秘密鍵を管理している場合、資産を保管するプラットフォームではユーザーが所有する資産を操作することもできるため、そこで保管されている資産にはハッキングや差し押さえのリスクが生まれています。暗号資産に完全な所有権と安全性を付加するなら、オフラインのコールドウォレットで自己管理することが唯一の方法だとされてきました。

一方、ロビンフッドは仮想通貨投資に対応しているものの、購入した仮想通貨をユーザー個人のウォレットへ送金することは認められていません。ロビンフッドのユーザーが購入したビットコインは実体のないもので、いわばビットコインの借用証書(IOU)を取引しているのと同じなのです。

ロビンフッドは仮想通貨取引も制限するのか

ロビンフッドは、実際に個人投資家が考えるような自由市場ではありません。ヘッジファンドのメルビン・キャピタル(Melvin Capital)とレディット(Reddit)上で集まったユーザーおよびその他の投資家たちによる争いによって、GameStopなどの株式銘柄が取引制限されるプラットフォームです。

つまり、ロビンフッドは状況に合わせて自由にアプリ上での売買を制限することが可能であり、その対象が仮想通貨となることも考えられます。すでに株式市場では実証されており、今後数多くの投資家が、自らが購入した仮想通貨を手にすることができなくなってしまう可能性もあるのです。

ロビンフッドで仮想通貨を保有していると考えている投資家は、取引所などで実体のあるデジタル資産に買い換えることを検討した方が良いのかもしれません。

参考
Robinhood Reminder: Not Your Keys, Not Your Bitcoin

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コインチョイス編集部
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