仮想通貨に対して厳しい姿勢のロシアにおけるブロックチェーン事情とは?

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仮想通貨に対して厳しい姿勢のロシアにおけるブロックチェーン事情とは?

ロシアには、独自の法定仮想通貨である「クリプトルーブル(Cryptoruble)」の発行計画がある。もちろん、法的な規制を行った上での発行を検討しているものの、ロシア国内の仮想通貨に対する法規制は定まっていない。

ロシアにおける仮想通貨への取り組みは、プーチン大統領がクリプトルーブルの計画策定や仮想通貨に関する関連法案に直接関わっていることから国家単位の取り組みとなっていると言っても過言ではない。

またロシアでは規制当局によって個人の取引ですら許可制になっており、法人においては規制に触れた場合、刑事罰を受ける可能性がある。取引においては、個人・法人問わずブロックチェーンを用いた監視ツールで管理される可能性すら有している状況だ。

以下、ロシアで進められているブロックチェーンの事例を2つ紹介する。

事例①ブロックチェーンを導入する鉄道会社、透明性向上やコスト削減

ロシアのブロックチェーンへの取り組みの例として、ロシアの鉄道会社Russian Railways(RZD)が挙げられる。RZDは、列車の修理をブロックチェーンで管理するプロジェクトを進めている。ロシアの鉄道の透明性を高め、偽造品を排除することが目標とし、パーツの交換や購入のために車両の製品ライフサイクルや市場価値を監視する意図もある。

RZDのブロックチェーンでは、起源の履歴や間違ったデータのない重複するレールノードや部品に対して、スマートコントラクトによって追跡することが可能となる。つまり、ブロックチェーン技術の利用によって列車・レールノードなどの信用性が向上し、修理の作業効率が上がり、コスト削減につながると言えるだろう。

ロシア鉄道のブロックチェーン技術は、プライベートブロックチェーンアプリケーションを作成するためのオープンソースのフレームワークであるExonumにある。プライベートブロックチェーンは閉鎖されたネットワークであり、特定の人々のみがアクセス可能だ。

その他にも2017年には、RZDはブロックチェーンベースのデジタル取引プラットフォームである「貨物輸送」を開始し、発足から9ヶ月以内に、5,000以上の貨物輸送が完了したと報告している。

事例②ロシア大手民間銀行がブロックチェーンの新サービスを検討

またロシアでは、民間銀行で最大手であるアルファ銀行などもブロックチェーン事業に既に参画してブロックチェーン技術のテストを実施している。

テスト内容は、法人顧客向けの世界的なデータ交換を促進することを目的としたものであり、成功を収めている。新しいサービスは、企業向けのオープンソースのブロックチェーンプロジェクトであるCordaプラットフォームに基づいたものだ。

このプラットフォームでは、世界中のR3コンソーシアムのメンバー間でユーザー識別システムの一部であるクライアントデータベースを交換することが可能だ。その為、R3メンバーシップを持つすべての金融機関は、企業口座データへの共有アクセス権を得ることになる。

R3コンソーシアムは、金融機関におけるあらゆるコストの削減を目的に発足された。バークレイズ、ドイツ銀行、UBS、ソシエテジェネラル、ING、ペルー中央銀行、コロンビアなどの銀行や規制機関などが参画している。

現時点では顧客データは散在しており、さまざまな銀行が同じデータを複数回チェックする必要がある。その為、顧客も同じ情報を異なる金融機関に繰り返し提出しなければならなかった。

ブロックチェーンは迅速なデータ処理や共有が可能なことから、金融機関の顧客のデータ確認におけるデメリットを解消するための1つの手段となり得るだろう。

ロシアにおけるブロックチェーン技術の本格的な運用は始まったばかりだ。しかし、国家単位でブロックチェーンを開発・採用していることから、ロシアでの仮想通貨市場には要注目だと言えるだろう。

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参考
RBTH
Cryptovest

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