4月にモスクワ当局によるメッセージアプリのテレグラム(Telegram)が規制されていたが、仮想通貨関連のユーザーは継続して上昇しているとロシアの研究グループが発表した。夏には全体的な投稿数は減少したが、全体的な読者数は21%上昇し、さらに仮想通貨カテゴリーに関する読者数は49%も上昇した。
仮想通貨に関するグループ増加、規制が逆効果だった?
ロシア当局が規制を始めてから数カ月経った後、ロシアユーザーの仮想通貨に対する興味が増加していったと言われている。ロシアの研究グループによると、仮想通貨に関するテレグラムのグループは4月から49%増加したと報じている。
テレグラムの規制は、ロシアの通信規制当局がテレグラムのCEOがユーザー情報の提供を拒否したことを背景に、さまざまなサービスのIPアドレスに制限をかけ利用することができないようにした。しかし、この取り組みの成果はあまり出ていない。
この規制の動きは4月13日に行われた裁判の判決に従ったものである。ロシア当局(FSB)は同国の反テロ法の下で、ユーザーの動きにアクセスしようと求めたのである。このロシア当局の動きは強い抗議を呼んでいる。
もちろんこの規制によってテレグラムにも悪影響が出ている。非営利団体であるラジオチャストトニ・スペクトル(RSpectr)が実施した調査によると、ロシアで最も人気にあるチャンネルは平均して月に11.2%も閲覧数が減少し、4月から8月にかけて、今までの45%ほどしか閲覧数を獲得することができなかった。さらに、新規のメッセンジャーへの登録も先月の0.01%に過ぎなかった。
ロシアの利用者は仮想通貨やビジネスに興味
しかし、主要なチャンネルへの読者数は現在も増加している。同期間の調査によると21%増加しているとの研究がある。上位50位に入るグループは継続して成長しているらしい。ロシアの利用者は主に仮想通貨とビジネス、経済に関するトピックに興味があり、読者数が仮想通貨は月に8.4%、ビジネス関連は月に6.2%ずつ成長している。
この調査では、このアプリの開発者であるパーヴェル・ドゥーロフ氏(Pavel Durov)によるロシア語のチャンネルと、規制を回避するためのプロキシサーバーの共有の2つのチャンネル、テレグラムに関するニュースのテレブログについても言及している。これらのグループの加入者数は同期間で186%の増加がみられた。さらにこのグループでの投稿数は28%増加し、ドゥーロフ氏によるコメントが最大のシェアを占めている。
今回調査対象となったチャンネルでは投稿の頻度が確実に減少していたが、8月には仮想通貨のカテゴリーの閲覧数の全体的な増加という肯定的な反応も検出されている。
(執筆者:RAVA)
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参考
・Bitcoin.com