今年に入って、ロシアが急速に仮想通貨を受け入れる姿勢を見せはじめ、その存在感を大きくしています。

ここ数ヶ月のニュースの連発からはそのことを忘れそうになりますが、2015~2016年まで、ロシアはビットコインに対して最も嫌悪感を示す国のひとつでした。

例えばbitcoin.orgなどのビットコインに関連するサイトをロシアからのアクセスを禁止させたり、ビットコインを違法なものとして扱う法案が提出されたりしていたのです。

しかし最近その態度が明確に変わり、世界で最もビットコインに前向きな姿勢を持つ国のひとつではないか、と感じるほどの急転換が見られました。

きっかけは、今年6月に行われたプーチン大統領とEthereumのファウンダーであるVitalik Buterinとの会談で、プーチン大統領が暗号通貨に強く興味を持ったことがきっかけだと言われています。

最近の各ニュースから見ても、タイミング的にはおおよそ正しいと思われます。

国家と暗号通貨政策は、最近の僕の考察対象のひとつとして非常に興味のあるテーマのひとつでもありますし、ロシア関連の直近のリリースで特に大きいものを整理し、それぞれ簡単に考察をしてみたいと思います。

モスクワ証券取引所で、暗号通貨の取扱が開始

まず、大きいニュースのひとつは、ロシアの主要証券取引所であるモスクワ証券取引所で、暗合通貨取引をするためのインフラが準備中とのことです。

日本でいうところの東京証券取引所で、ビットコインが買えるようなるというので、その動きの早さには感心します。

ビットコインもちろん、主要アルトコイン、そしてそのデリバティブの取引を予定しているといいます。

国家が、暗号通貨に将来性を感じても、マネーロンダリングや、資金の悪用には十分に注意を払う必要があることは当然です。

そういった対策で、最も有効なことは、法定通貨などとの交換接点となる取引所のKYCであることは間違いなく、それは、多くの国民が、既存の主要証券取引所でビットコインを売買するようになれば、KYCは自ずと解決するだろうと思われます。

ロシア政府がマイニングに意欲

現在、ロシアでは、RMC(Russian Mining Firm)というマイニングファームが大型のICOで調達中で(執筆時点)、ハッシュレートの20%以上の取得と、独自ASICの開発を目指すプロジェクトが計画されています。

RMC公式: https://rmc.one/en/

このプロジェクトは、政府組織とも相談されたうえ、行われているそうで、ロシアがマイニングに乗り気であることが伺えます。

ちなみに、念のため、書いておきますが、政府と協力関係人あるからといって、このICOが投資に値するということとは、全く直結しません。

ホワイトペーパーには技術的な記載が少ないですし、投資を検討する方は、自己責任で判断ください。

また、政府がマイニングに乗り気であることを示唆するものとして、更に、ロシア政府がBTCマイニングの電力代に助成金を出すとの報道もでています。

天然資源が豊富なロシアでは、マイニングとは非常に親和性が高いといえるでしょう。

これから暗号通貨の存在感が増すならば、国家にとって、マイニングは富を生み出す装置でもあり、ロシア政府は賢明だといえます。

国家とマイニングなどの事項に関しては、筆者の下記ブログ記事でも取り上げています。

関連リンク:「中国政府(PBoC)のICO規制や、暗号通貨への対応は、国家として非常に合理的です」

暗号通貨に関する規制の明確化

また、9/11には、ロシアの金融庁が、暗号通貨に関する取扱の法案作成に入ったことを報じました。

もちろんこれは暗号通貨の流通を禁止するのではなく規制作りだとしっかりコメントされています。

ルール作りがしっかりされれば、企業にとっては動きやすくなり、投資家も投資しやすくなるので、ポジティブなニュースです。

また、それ以前にも、ICOの合法化に向けた法改正も着手されています。

以上、ロシア政府の暗号通貨に関する姿勢を、振り返ってみました。

政府案件以外にも暗号通貨はロシア国内で盛り上がっているようで、ICOへの興味はかなりあるようですし、byteballやwavesといった有望なプロジェクトも、ロシア発です。