サムスンが銀行向けブロックチェーン認証プラットフォーム「BankSign」を発表

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サムスンが初の銀行向けブロックチェーン認証プラットフォーム「BankSign」を発表

韓国サムスングループのIT事業部門サムスンSDS(Samsung SDS)は、金融機関向けの個人認証ツール「BankSign」を開発したと発表した。このシステムは、サムスンSDSと韓国銀行連盟(KFB)によって共同開発された。

BankSignを利用すれば、モバイルとオンラインバンキングの相互取引が円滑になり、銀行間で個人認証を一括で処理できる。認証は1回限り3年間有効になり、銀行間で送金を問題なく処理することができる最先端テクノロジーである。

1回のID認証で銀行取引に3年間有効

BankSignを使ったID認証は、パスワード、指紋、パターンのいずれも認証し、不正を見逃すことはまずなくなる。1回限りの認証によって3年間はどの銀行でも有効になることから、銀行によって異なるアプリを通じて1年に1回は認証する既存のシステムの手間は一挙に省かれる。要するに、複数のアプリから取引が可能で、ID認証承認は(3年間は)1回のみという訳だ。

サムスンSDSによると、分散型台帳技術(DLT)を使ったBankSignは、暗号化コミュニケーション部門のセキュリティを強化し、銀行はID認証情報をリアルタイムに同期することができる。BankSignは、基盤とするDLTは同社が2017年に開発したNexledgerを利用している。Nexledgerは、デジタル金融取引とデータ交換を費用対効果の高い方法で管理する企業向け統合ソリューションだ。

BankSignはバンキングサービス初のブロックチェーンアプリ

システムのセキュリティは、銀行のシステムをデータ共有ネットワークに接続することで確保される。このネットワーク内のID認証データは、3年間有効となる。発表によると、このセキュリティはブロックチェーン特有の不変性によって支えられている。BankSign について、発表は以下のように述べている。

「BankSignはバンキングサービスにおける待望のブロックチェーン技術による最初のアプリケーションである。当社は引き続きデジタルトランスフォーメーション(デジタル変革)事業を進め、銀行および金融機関の競争力を強化する」

サムスンSDSは、金融、製造、流通などの異なる業界で利用されるこのブロックチェーンアプリが、バンキングセクターに利用されることになって満足していると表明した。同社は2015年に起業後、2017年には初のビジネスプラットフォームNexledgerをリリースした。

その後ブロックチェーン技術と人工知能(AI)を活用するデジタル金融プラットフォーム「Nexfinace」を発表した。これは異なる企業の金融データを自動的に追尾、統合するとともに、商品の推奨や保険請求、クレジットカードのポイント管理も可能な総合的なプラットフォームである。

利便性、セキュリティ、競争力などすぐれた機能が実用段階に

BankSignの優れた機能は以下の3点に集約される。

  1. 銀行によって異なる複数のアプリから取引が可能であり、銀行間取引は迅速に行われる。認証は1回限りで3年間異なるアプリにも有効となる。
  2. 銀行間のデータ共有システムを利用し、ブロックチェーンに本来備わった不変性によってセキュリティが強化される。
  3. 金融市場の競争力は一挙に高まる。

韓国の大多数の銀行は、1990年代にさかのぼる旧式の認証システムを利用しており、その不便さは広く知れ渡っている。銀行ごとに登録や認証を行い、さらに毎年更新手続きを行う必要があった。

韓国銀行連盟(KFB)は2017年11月、さまざまな利用ケースにDLTを活用するコンソーシアムを発足した。コンソーシアムは同月、BankSignの運用を開始し、いくつかの銀行が2018年4月にこの新しいプラットフォームのテストを開始した。BankSignはその有用性が確認され、2018年8月27日、韓国の銀行の認証システムとして公開された。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

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参考
Samsungsds
Cryptovest
Coindesk

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