イランの銀行をSWIFTから除外も、仮想通貨業界にとって追い風の可能性

編集部おすすめ交換所

イランの銀行をSWIFTから除外も、仮想通貨業界にとって追い風の可能性

11月5日、多数報道機関によって、200以上の国や地域が参加する銀行間の国際送金ネットワークSWIFTがその国際送金網から、イランの複数銀行を除外する措置をとったことが報じられた。

直接的な関係については言及されていないが、同日トランプ政権が行ったイランへの追加経済制裁を受けての措置と考えられる。イランの関連各行はこの措置によって国際間送金ができなくなる。

イランは既に原油の禁輸措置といった経済制裁を受けており、今回の措置はイラン経済にさらなる追い打ちをかけそうだ。世界経済に与える影響も少なくないとみられる。この危機的状況におかれたイランで、にわかに活気づいているのが仮想通貨業界だという。

仮想通貨業界への追い風となる可能性

イランでは2018年4月に国内の金融機関での分散型資産取引を全面的に禁止された。しかし、トランプ政権からの締め付けが強い世界情勢からかドルへの不信感は強いため、信頼のおけない法定通貨の代替案として仮想通貨が注目を集めている。

イランが置かれた金融危機が仮想通貨業界にとって好影響を与えると考えられているのは、何も個人投資家のニーズによるものだけではない。本誌(コインチョイス)でも以前伝えたように、2018年8月から断続的に行われていた経済制裁やSWIFTからの締め出しの流れを受けて、イランは対抗策を講じていた。

関連:イランによる独自仮想通貨の発行計画、国際的に注目度が高い理由

それが、ロシアの援助を受けて計画されたといわれるイラン中央銀行発行の仮想通貨だ。当初はあくまでも憶測の域を出なかったこの計画が、急速に現実味を帯び始めている。

仮に実現に向けて動き出せば、図らずも米国や既存の経済圏が主体となって行った方策によって、新たな仮想通貨、ブロックチェーンを利用した、新たな経済圏が創出されるきっかけが生まれることになる。

イランのホテル予約サイト最大手、すでに仮想通貨に対応

まだSWIFTからの締め出しは始まったばかり。実際に大きな影響が出る段階に進むには時間がかかるとみられる。併せて、イラン政府の仮想通貨導入に向けた本格的な動きもまだ見られない。

しかし、一方で商業の分野では一連の経済制裁を受けて、仮想通貨を利用する動きが出ているのも事実だ。すでに、イランのホテル予約サイト最大手の一つである「Hotelsinilan」は仮想通貨での代金支払いに対応。その他でも次々に仮想通貨をサービスに組み入れる動きが起ころうとしている。

香港ビットコイン協会の共同設立者である、Leonhard Weese氏はイランのホテルにおける仮想通貨についてツイッターで以下のように報告していた。

「友人がイランのホテルを予約した際にデポジットを求められた。ホテルからのメールには次のように書かれていた。仮想通貨での支払いは少し怪しいと思われるかもしれません。しかし、アメリカの厳しい制裁によりイランの銀行には多くの選択肢が残されていません。」

仮想通貨そもそもの誕生背景にあったのは、既存の中央集権的な金融経済体制からの脱却という秀でた理想だ。こうした危機の中において、仮想通貨がどのような役割を果たすのか、見守っていく必要があるだろう。

関連:イランが仮想通貨のマイニングを産業として公認、経済制裁の打開策か

参考:CCN

編集部ピックアップ

マルチシグ管理の安心・安全ウォレット