10月4日~7日にかけて、慶應義塾大学で「スケーリングビットコイン」と開発者向けワークショップの「ビットコインエッジ」が行われ、世界中から開発者が集います。
今回のテーマはKaizen(改善)。セキュリティーやインターオペラビリティなどの面から今後のビットコインを良くしていくための提案が発表されます。
スケーリングビットコインとは
このイベントは商業的な開発に関わるカンファレンスではなく、開発者や研究者がビットコインに実装する技術のアイデアについて提案と発表を行う場となっています。
元々はビットコインのスケーリング問題をどうするか議論するために始まったカンファレンスで、2015年からモントオールや香港、ミラノ、スタンフォードで行われてきました。ビットコインの開発者向けイベントは最近「Breaking Bitcoin」や「Baltic Honeybadger」などのカンファレンスにハードフォークしつつありますが、スケーリングもまだ開発者向けカンファレンスの中では注目度が高いです。
スケーリングビットコインに参加して交流や情報交換をするにはチケットを購入しなければいけませんが、リアルタイムでオンラインストリーミングが行われたり、トランスクリプト(文字おこし)が公開されるので、チケットを買わなくても内容だけなら知ることは可能です。
今年のスケーリングのトピック
今年のスケーリングは1日目はビットコインの現状やオンチェーンスケーリング、スクリプトレス・スクリプトなどがテーマに上がっており、2日目はビットコインの送金を安く早くするため技術であるライトニングネットワークや異なる通貨の交換、アトミックスワップなどについての発表が行われます。
論文をさらっと予習する方法
正直なところ発表の数も多いうえ、技術的なものが多く内容もかなり難しいので、簡単な予習や復習ができれば、頭にも入りやすくなります。
とはいえ仮想通貨の論文を読み込むのは時間のかかる大変な作業です。時間がない中でたくさんの情報をインプットしたい場合はなるべくショートカットで概要を理解できるように工夫が必要です。私は下記の方法で時短インプットをしています。
- 1ページ目のだけ読む
- 最後だけ読む
- 小見出しを見ながら気になったところを読む
トピックに上がっている論文の例:
- Self-Reproducing Coins as Universal Turing Machine
- Compact Multi-Signatures for Smaller Blockchains
- Scriptless Scripts and Multi-party Channels
論文には技術の概要が書かれていますが、開発が進む中で内容が変わってくることも多々あるため、ざっくりどんな問題を解決しようとしているのかを知っておく程度で大丈夫でしょう。興味のある方はぜひ見てみてください。
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参考
・スケーリングビットコイン