SEC次期委員長候補ゲンスラー氏が公聴会で仮想通貨に前向きな発言

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米証券取引委員会(SEC)の次期委員長に指名されているゲーリー・ゲンスラー(Gary Gensler)氏は3月2日、上院金融委員会で開かれた公聴会で証言、ビットコイン(BTC)とその他暗号資産(仮想通貨)は金融世界の革新的変化の引き金になっているとの肯定的な見解を示しました。

同氏はさらに「仮想通貨など暗号資産は、新しい金融時代への道を開きつつあり、規制当局者は投資家の安全を保証しなくてはならない」と述べ、バイデン政権を代表して仮想通貨を保護する姿勢を明確にしました。

仮想通貨は新しい金融時代到来の道を開くとゲンスラー氏

オバマ大統領時代の2009-14年に商品先物取引委員会(CFTC)委員長を務めたゲンスラー氏は、仮想通貨の理解者の1人として知られています。同氏は公聴会で、「これらイノベーションは、変化への触媒になってきた。ビットコインとその他仮想通貨はすべて、決済と金融包摂に対する新しい考え方をもたらしたが、同時に投資家を保護するという新たな問題も提起した。われわれはその問題に対応しなければならない」と述べました。

ゲンスラー氏はSECを率いることになった際のデジタル資産に対処する計画について、「私は同僚のコミッショナーたちと共に、新たなイノベーションを促進するとともに、核心となるべき投資家をしっかり保護するため働く」と語りました。

SECは投資家保護のためガイダンスと透明性を示さなくてはならない

SECはこれまで、仮想通貨(の多く)は証券であり、SECが管理する証券法の適用を受けるとの見解を貫いてきました。ゲンスラー氏は証券だと考えられる仮想通貨に対して監視しなかればなりません。

ゲンスラー氏は2018年4月、MIT(マサチューセッツ工科大学)主催のブロックチェーン会議で、イーサリアム(ETH)およびリップル(XRP)は、証券として分類されるかもしれないと語り、「特にリップルは揺るぎない根拠がある」と語っていました。同氏はその際、ビットコイン(BTC)についてはその範疇に入らないとしていました。

ゲンスラー氏は仮想通貨のイノベーションを図る点に触れて、それが証券であっても「適切な投資家保護が保証されなくてはならない」と述べ、「SECはガイダンスと透明性を示すことが重要である」と強調していました。

ゲンスラー氏の当面の役割はリップル訴訟とビットコインETF

ゲンスラー氏はSECが果たすべき役割に触れて、次のように語っています。

「市場そしてテクノロジーは、常に変化している。われわれのルールは、それに伴って変化しなくてはならない。MITの教授という現職の役割の中で、私はテクノロジーと金融の交わる点で、研究活動と教鞭をとっている。金融テクノロジーは、強力な力になりうるが、投資家、発行者、そして公衆へのサービスに当たって、SECの中心的価値を育て続けることによって初めて保証される」

ゲンスラー氏の指名は、デジタル資産に対するSECの変化を求める仮想通貨支持者にとって朗報です。トランプ前政権が訴えたリップル訴訟が有利に展開すること、そしてビットコインETF(上場投資信託)が上場認可されるだろうことへの期待も集まっています。

参考
Biden’s SEC Chair Nominee Says Bitcoin and Crypto Are Transformative Technologies
Gary Gensler Set to Appear For SEC Chairman Confirmation Hearing, Crypto Community optimistic

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長瀬雄壱
フリージャーナリスト、大手マスコミのOB記者。在職中は社会部、科学部、外信部で記者活動を行なう。特に外信部では、10年余り海外特派員(3カ国)を務め、国際関係、政治、経済、社会、戦争取材など、あらゆる分野で記者活動を続けた。翻訳業務経歴は約50年あり、今でも海外ニュースを深くモニターしている。