米証券取引委員会(SEC)市場拡大を続ける仮想通貨への規制強化への動き

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米証券取引委員会(SEC)市場拡大を続ける仮想通貨への規制強化への動き

暗号資産(仮想通貨)のローンや高い年率のレンディングサービスが登場するなか、米証券取引委員会(SEC)に対して仮想通貨セクターの規制強化を求める気運が高まっています。

規制当局は「影の銀行」と言われる仮想通貨の成長市場を抑止か

米民主党のエリザベス・ウォーレン議員(民主党)は、仮想通貨は「影の銀行(シャドーバンク)」であると表現して、規制当局者はその成長市場を効果的に抑止するため、銀行がステーブルコインを支えるために現金保有することを禁じるべきだと主張します。

ブルームバーグ(Bloomberg)によると、規制当局者は(例えばDeFiのような)利息を支払う仮想通貨事業者を標的にして、投資家にリスクを明らかにしない未登録証券と見られることを理由して、関連する情報の開示を求めています。

仮想通貨貸付業者ブロックファイ(BlockFi)は、ケンタッキー、ニュージャージー、テキサス、バーモント、アラバマの5州から州証券法違反容疑で警告を受けています。ブロックファイは、仮想通貨を預けるアカウントに利息を支払うサービスを禁じるよう求められています。

米証券取引委員会(SEC)が分散型取引所(DEX)調査へ

ニューヨークタイムズ紙(9月5,6日)によると、SECはこのような情勢に対応して、デジタル資産に対処する調査権限を持つ独自のオフィスを開設し、セクターの目覚ましい変化を追尾するため、関連する専門家を募集しています。

SECの活動はすでに9月初めから始まっており、ユニスワップ(Uniswap)の開発チームUniswap Labsを調査中です。また同紙は、今年発足したばかりで人気DEXの1つであるパンケーキスワップ(PancakeSwap)についても言及しています。

分散型金融(DeFi)は今年急速に成長中のセクターですが、その預かり資産総額(TVL)は1780億ドルを超えています。

ステーブルコインは「わらから金を紡ぐようなもの」との酷評も

ステーブルコインは特にDeFiの不可欠の一部であり、時価総額は1200億ドルにまで膨れあがりました。SECのゲーリー・ゲンスラー委員長が、ステーブルコインを特に注目している理由は、米ドルとの交換が自由であって世界で広く普及していることです。

ニューヨーク連邦準備銀行の元スーパーバイザーであるリー・ライナーズ(Lee Reiners)氏は「これらは銀行預金としてユーザーによって効率的に処理されている」としながらも「実際の預金と違って、連邦預金保険機構(FDIC)の保険対象ではないので、アカウント保有者は資金が引き出せないとの疑いを持てば、取り付け騒ぎの引き金になる」と語ります。

ウォ-レン上院議員は仮想通貨の投資の好感を持っておらず、この問題についてジャネット・イエレン財務長官、ゲンスラーSEC委員長との3者協議を開始ました。その目的は「仮想通貨が金融システムにもたらす高まるリスクを緩和するため、協調的かつまとまりのある規制上の戦略」を実現することです。

ウォーレン議員はステーブルコインを評して、「わら(藁)から金(ゴールド)を紡ぐもののようだ」と不安を訴えています。

参考
SEC Creates A Stand-Alone Office to Conduct Investigations into Crypto and Other Digital Assets: Report

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長瀬雄壱
フリージャーナリスト、大手マスコミのOB記者。在職中は社会部、科学部、外信部で記者活動を行なう。特に外信部では、10年余り海外特派員(3カ国)を務め、国際関係、政治、経済、社会、戦争取材など、あらゆる分野で記者活動を続けた。翻訳業務経歴は約50年あり、今でも海外ニュースを深くモニターしている。