ブロックチェーンの送金サービスをタイ在住ミャンマー人労働者に提供、送金時間の短縮へ

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ブロックチェーンの送金サービスをタイ在住ミャンマー人労働者に提供、送金時間の短縮へ

2015年に設立した、シンガポールに本社を置く金融テクノロジー企業Everex社は、ミャンマーのShwe銀行と提携し、タイ-ミャンマー間で、ブロックチェーンによる送金サービスを展開するという。

ブロックチェーン企業Everex社の説明によると、今回結ばれた共同事業によって、タイに数百万人住むミャンマー人の労働者たちは、自国にいる家族宛に彼らの収入を迅速かつ安全に送ることができ、また従来の送金方法よりも手数料を遥かに低く抑えることができるそうだ。

国際送金におけるブロックチェーンの役割

ブロックチェーン技術の発達によって、最も大きな打撃を受けたのは従来のシステムを採用した送金会社だと言えるだろう。そのようになるのも当然で、ブロックチェーン技術による新たな送金システムは従来の送金システムと比べて、明らかにメリットが大きいのである。

この新たな送金システムが急速に受け入れられるようになった背景には、取引の速さ、手数料の安さ、ブロックチェーンによる分散型監査システムのセキュリティ面の強さなどが挙げられる。これらの要素は、自国の家族に毎月お金を送っている出稼ぎ労働者にとって非常に重宝されるものなのである。

国連の移民関連機関の報道によると、現在タイには約300万人ものミャンマー人移民が住んでおり、このうちのほとんどが、ずさんかつ法的にグレーな手段で自国の家族に収入を送っているとのことだ。なぜなら従来の方法で正規に国際送金を行うと、かなりの手数料を取られてしまうからである。しかし、これには相当なリスクがあり、また手順の確実性も保証できていないのが現状である。

「タイで働くミャンマー人労働者は、我が国の外貨労働者であり、彼らが汗水を垂らして稼いだお金は非公式な手段で送金され、危険に晒されている。」とShwe銀行管理部副代表のU Thein Zaw氏は語る。

Zaw氏は、Shwe銀行とEverex社が提携し、金銭のやり取りをより速く、より安価に、そしてこれが最も重要なことだが、より安全に行えるよう、Everex社のデジタル送金プラットフォームを利用する旨を詳らかに述べた。「Everex社と協力して、この技術がミャンマー人出稼ぎ労働者の金融取引環境を大きく改善することを期待している」とのことだ。

多くの人にブロックチェーンの魅力を伝える

中間階層のベンチャーバンクと提携することにより、Everex社はブロックチェーン技術の導入にも着手し、送金手数料の大幅な削減、送金所要時間の1分未満への短縮、一つひとつの取引における精巧な追跡機能の実装を実現しようとしている。この取り組みは現産業で得られる最大限の恩恵をさらに飛躍的に向上させる革新的プロジェクトとも言えるだろう。

金融テクノロジー開発によって現在様々なソリューションが生み出されているが、今やその領域は、銀行を利用しない人/利用できない人にまで広がっている。統計によると、世界では約25億人の人々が正規の銀行または准正規の小口金融サービスを利用できないでいるとのことだ。そのうちの22億人は、アフリカ、アジア、ラテンアメリカ、中東地域の人たちである。

このサービスの一環として、 Shwe銀行(Shwe Rural & Urban Development Bank)は、この地域での銀行非利用者にも自社の金融サービスを受けられるよう事業に取り組んでいる。この趣旨で、先日同銀行は国内約410の銀行代理店の全流通ネットワークに対応した金融テクノロジーを導入した。この事業が成功すれば、現行では金融サービスを利用できない人たちも、近い将来質の高い金融サービスを受けられる日が来るであろう。

この事業の目的は、Shwe銀行とEverex社との提携目的とも丁度一致している。現行産業では、インフラ、コスト、アクセス制限など、様々な規制があり、それが金融サービス提供の妨げにもなっている。今回の共同事業は、これらの障害を避け、銀行非利用者にも適切な金融サービスを提供できることが期待されている。

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参考
CCN
EVEREX Blog