ビットコイン(BTC)以外の先物取引開始へ、米最大手ブローカー企業TD Ameritradeが出資

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ビットコイン(BTC)以外の先物取引開始へ、米最大手ブローカー企業TD Ameritradeが出資

ウォールストリートにある米最大手ブローカー企業TDアメリトレード(TD Ameritrade)が、新たな仮想通貨取引所ErisXの新事業に出資する。ErisXは、仮想通貨現物取引にとどまらず、最終的にはビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)など主要なデジタル資産を統合して、現物受け渡しによる先物取引を2019年第2四半期までに開始することを目指している。

ErisXはビットコイン(BTC)以外の仮想通貨先物取引に応える初の企業を目指す

ErisXは、イーサリアムなどビットコイン以外の仮想通貨の規制を受けた先物市場の開設を目指して認可を求める初の企業となる。新事業を開始するErisXの最高経営責任者(CEO)には2018年8月、シティグループの元マネジングディレクターだったトーマス・チッパス(Thomas Chippas)氏が就任した。

CboeとCMEグループがシカゴでビットコイン先物取引を開始(17年12月)して以来、仮想通貨市場の投資家はイーサリアムの先物取引プラットフォームの開設を期待してきた。ErisXはその声に応じる最初の企業となる。この動きに乗るのがTDアメリトレードなどウォールストリートの大手機関投資家である。

TDアメリトレードは、1975年に設立された証券販売をリードする企業であり、現時点で1,000万以上の顧客口座を管理、運用資産は1.2兆ドル(約135兆円)。同社はCBOEやCMEによるビットコイン先物のブローカー業も取り扱っている。他の機関投資家はDRWベンチャーキャピタル(DRW Venture Capital)やバーチュ・ファイナンシャル(Virtu Financial)、 サスケハナ・インターナショナル・グループ(Susquehanna International Group)など。

デジタル資産経済は過去9カ月急伸、先物取引市場の拡大望む声高まる

ウォールストリート経済界はかねてから、仮想通貨市場にどのように関与するか注目されてきた。最初に動いたのが、ニューヨーク証券取引所(NYSE)を経営する親会社インターコンチネンタル取引所(ICE)がマイクロソフトなどと提携して8月に設立したバックト(Bakkt)である。ErisXの創業はそれに次ぐもので、ウォールストリートの機関投資家が本格的に仮想通貨市場に参入する動きとして今後注目される。

TDアメリトレードの外国為替・先物担当マネジングディレクターであるJB・マッケンジー氏(JB Mackenzie)は、仮想通貨市場が過去9カ月、デジタル資産の下落相場と主要デジタル資産の価格下落にもかかわらず、急速に成長しているとの認識を示した。

特に17年に見せた急激な価格上昇局面で見せた関心の高まりを前提にして、同氏は仮想通貨が今後顧客から大きな需要が再燃することに確信を持ち、「デジタル資産経済は、過去9カ月大いに発展し、投資家は規制を受けた透明性のある取引プラットフォームを求めている」と語った。

チッパスCEOは、マッケンジー氏の考え方に賛同して、規制を受けた取引所を求める声が仮想通貨市場に高まっていると強調して、「われわれの意見では、デジタル資産取引を求める人にとっては、市場の拡充に関心が薄いはずがない。規制を受けた取引所と清算会社が登場する余地は十分にある」と述べた。

機関投資家支援の仮想通貨関連企業の台頭目立つ

18年9月までの過去9カ月、仮想通貨市場には、Bakkt、Coinbase Custody、Seba、ErisXなど、大手金融機関や投資会社に支えられた企業が続々台頭した。ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、シティグループなど大手金融機関は、仮想通貨のカストディ・ソリューションを提供するインフラを開発済みであり、仮想通貨市場で投資家にサービスを提供するため、規制当局からの認可待ちの状態である。

ウォールストリートの企業である大手投資・金融機関の支援を受けた新しい企業は、仮想通貨市場にはなかった商品やサービスを提供する構えであり、今後数カ月で市場は急激な成長を遂げるとの予測もある。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

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参考
NEWSBTC

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