テザー社がイーサリアム上で発行するUSDTのブラックリストアドレスが100件を超えた。テザ―社は仮想通貨取引所のハッキング被害で世界3位となったクーコイン(KuCoin)ハッキングなどでもイーサリアムの他も合わせて35億円以上のUSDTを凍結している。
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テザー社のUSDTブラックリストとは?
テザー社のUSDTブラックリストとは、イーサリアム上でUSDTを使用する際のコントラクトの使用をできなくすることで、送金だけでなく受信、USDTをドルに現金化することなどすべての機能を無効にすることを指す。
このブラックリスト化されたアドレス内に、USDTはトークンとしてそのままの価値で保有されるが、資金移動などを一切できなくすることで凍結されることになる。テザー社のUSDTの他にも、サークル(Circle)社とコインベース(Coinbase)によって発行されているUSDCも同様にブラックリスト機能を持ち、過去にUSDCの凍結も実際に行われている。
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2020年に入りUSDTブラックリスト追加が加速
仮想通貨メディアのザ・ブロック(The Block)のリサーチによると、2020年7月以降にテザー社のUSDTブラックリストへの追加が加速しており、この3ヶ月で2倍以上に上昇していることがわかるだろう。また2020年9月にはKuCoinのハッキングにより35億円以上のUSDTを凍結しており、それ以外は法執行機関による要請などが含まれているという。
テザー不審
テザー社の発行するUSDTの時価総額は、イーサリアムに次いで仮想通貨第三位となっており、2020年10月現在では総額304億ドル(約3兆3440億円)となっている。一方でUSDTを発行するための裏付けとなっている顧客の預かり金である8億ドル(約880億円)を消失したり、実際には同額保有していないといけないドルを保有していないなど、多くの不審な点が見られる。
このブラックリストもテザー社とBitfinexのこれまでの怪しい動向を見ていると、正当性があるかどうかは定かではない。テザー不審は今後も仮想通貨全体の要注意点となるだろう。
参考:Tether has blacklisted 100 addresses on Ethereum, network data shows
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