仮想通貨マイニング用GPU好況から一転、大幅に価格が低迷するも今後の動きで状況は変わる?

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仮想通貨マイニング用GPU好況から一転、大幅に価格が低迷するも今後の動きで状況は変わる?

昨今の仮想通貨業界で価値が下がっているのは何も、ビットコイン(BTC)だけではない。
その一つが昨年ビットコインやそのほかの仮想通貨の高騰とともに生まれた仮想通貨マイニング市場だ。

多くの人がビットコインのマイニングに参加、一獲千金の夢をはせたことだろう。マイニングを検討するにあたって、重要になってくるのが、GPUやASIC、電源環境などマイニングに必要な技術的要件を整えることである。こうした中で注目を集めるようになったのが、ハイエンドゲーム向けPCで使われるプロセッサーカード、GPUである。

ハイエンドゲーム向けGPUが思わぬ好景気に見舞われる

GPUの生産で世界的なシェアを起こるのが、米国の大手半導体製造会社であるNvidia社やAMD社だ。
GPUは、Graphics Processing Unit(グラフィクスプロセッシングユニット)の頭文字をとったもので、その名前の通りPCの画面表示に関わる高度な演算処理を担当する。

高度な処理が要求される、ゲーム向けに使われているほか、最近ではAIのディープラーニング用にその活路が見いだされるなど、幅広い分野で応用されている。その一つが仮想通貨マイニングというわけだ。

米国IT関連大手メディアの一つである、Computer world(コンピューターワールド)が今年4月に報道したところによれば、仮想通貨マイニングの分野でNvidia社が生産販売するGPU“Geforce GTX1070”そして、AMD社が生産販売を手掛けるGPU”RX480”、“RX580”が最も高い人気を集めたという。

一時需要が供給に追いつかない事態となり、NvidiaのGTX1070は380ドル(約43,000円程)から700ドル以上まで価格が上がる事態となった。

マイニングからもたらされる需要によって、GPU業界は未曽有の好景気に見舞われた。GPUやGPU搭載のPCの売り上げは過去3年間で約2倍ほどにまで膨れ上がったのである。

しかしながら、昨今の仮想通貨の価格低迷を受けて、こうしたマイニング向けのGPU需要にも陰りが見え始めている。

ハイエンドGPUが相次いで値下げ

コンピュータ関連のマーケティング、コンサルティングを手掛けるJonPeddieResearch社(以下ジョン・ペディ・リサーチ社)の調査によれば、2017年のGPU出荷数はトータルで-4.8%となった。こうした背景に関してジョン・ペディ・リサーチ社は、マイニングによって得られるマージンの低下があると予測している。

こうした需要の冷え込みはGPUそのものの価格にも影響を与えている。例を挙げるとNvidia社のGTX1080、そしてAMD社のハイエンドモデルであるOEM 4GB RX580はそれぞれ、前者は1,050ドル(約12万円)から709ドル(約8万円)へ、後者は3,600ドル(約40万円)から2,500ドル(約28万円)へと大幅に価格が下がっている。

7月18日現在、仮想通貨市場はゴールドマンサックス新CEOの就任などを受け、急速な回復を見せている。この好況がマイニング市場にどのような影響を与えていくのか、見守っていく必要がありそうだ。

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参考
CCN