第二弾:セキュリティトークンの領域にベットする主要プロジェクトリスト~証券トークンについて知っておくべきこと

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第二弾:セキュリティトークンの領域にベットする主要プロジェクトリスト~証券トークンについて知っておくべきこと

第一弾に続いて、セキュリティトークン(Security Token/証券トークン)について広範な解説を行います。セキュリティトークンというトピックは、ブロックチェーン業界全体で見ても、非常に大きいトレンドとして注目されています。

セキュリティトークンの売り出しは、IPO(公開株式市場に上場)、ICO(トークンの売り出し)に対して、STO(Security Token Offering)と呼ばれます。

関連:STO(セキュリティ・トークン・オファリング)とは何か?

本シリーズの第二回目としては、セキュリティトークンに関わるプロジェクト群をリストします。
全ての企業やプロジェクトを解説すると膨大になるので、ごく簡単な説明にとどめます。

▼連載
第一弾:セキュリティトークンとは何か?

セキュリティトークンに関わる主要企業やプロジェクト

コインベース(Coinbase)

コインベース(Coinbase)出典:https://www.coinbase.com/

Coinbaseは、米国最大の仮想通貨取引所であり、ブロックチェーン業界の中心プレーヤーです。ブローカーディーラー・ライセンスや、オルタナティブのライセンスを持つ証券会社の買収を希望しており、現在、SEC(米国証券取引委員会)からアプルーバル(承認)を待っているステータスにあります。

同社は執筆時点において、不動産をトークン化するなどというようなわかりやすいセキュリティトークンへの取り組みは行っていませんが、中期的に必ず取り組む分野でしょう。

サークル(Circle)

サークル(Circle)出典:https://www.circle.com/

Circleは、シードインベスト(SeedInvest)を買収しました。
SeedInvestは、ブローカーディーラー・ライセンスを持つか、株式型クラウドファウンディングのプレーヤーで、この買収を皮切りに、Circleはセキュリティトークンに進出するつもりだと考えられます。

ハーバー(Harbor)

ハーバー(Harbor)出典:https://harbor.com/

セキュリティトークンの規格・プロトコルを作っています。「R-Token」というERC20と互換性があり、コンプライアンスに関わるスマートコントラクトを書き込めるようにします。

セキュリタイズ(Securitize)

セキュリタイズ(Securitize)出典:https://securitize.io/

セキュリティトークンの仕様を開発しており、Degital Securiy(DS)トークンを作っています。DSプロトコルから、DSトークンの取引所となるスマートコントラクト、DSトークンのための議決権行使機能、配当機能などを第三者がAPIから開発できる仕組みを作っています。

ポリマス(Polymath)

ポリマス(Polymath)出典:https://polymath.network/

Polymathは、プロトコルとマーケットプレースを総合的に扱うことを目指しています。PolymathはST20というトークン規格を作成しており、このトークン規格にも、コンプライアンス情報を書き込むという構想です。

POLYというトークンを発行しており、これはこのコンプライアンス情報を書き込むコストや、STO(セキュリティ・トークン・オファリング)の発行手数料に支払われるユティリティトークンのようなものになっています。

オープンファイナンス・ネットワーク(OpenFinance Network)

オープンファイナンス・ネットワーク(OpenFinance Network)出典:https://www.openfinance.io/

OpenFinance Networkは、セキュリティトークン以前からAlternitive Asset Trade(オルタナティブアセットトレード)のライセンスを持ち、プライベートエクイティ(未公開株式)のセカンダリーを機関投資家に提供していた企業です。

同社はプロトコルの開発などは行わず、上述したプロジェクトが開発したプロトコルをサポートし、取引所自体を運営します。すでにUSの機関投資家に向けてサービスがローンチしています。

ティーゼロ(tZERO)

ティーゼロ(tZERO)出典:https://www.tzero.com/

アメリカのEコマース大手オーバーストック(Overstock)の子会社であるtZEROは、セキュリティトークンのプラットフォームです。STOによるプライマリーや、セカンダリー、貸し株機能などを総合的に提供する予定だとしています。また、彼ら自身もSTOで資金調達を実施しました。

トラストトークン(TrustToken)

トラストトークン(TrustToken)出典:https://www.trusttoken.com/

ステーブルコイン(Stablecoin)、TrueUSDを発行する企業です。
彼らもSecurity Tokenに取り組むプレーヤーであり、トークナイズする一番初めのアセットとしてstablecoinを選択したと語っています。

スタートエンジン(Start engine)

スタートエンジン(start engine)出典:https://www.startengine.com/

今回は紹介をとどめますが、USでは、もともと株式型クラウドファウンディングの事業を行なっていたプレイヤーが、セキュリティトークンの領域に進出する事例はこれ以外にも非常に多いです。

テンプラム(Templum)

テンプラム(Templum)出典:https://www.tradetemplum.com/

もともとATS(Automated Trading Services)のライセンスを保持し、プライベートエクイティなどのセカンダリーを機関投資家に提供していたスタートアップです。こちらもセキュリティトークンを扱うことをはじめ、すでに不動産のトークン化などを行なっています。

個別のプロジェクトについてのより詳しい解説は筆者ブログでも解説しています。

参照:証券型トークン・セキュリティトークン概況。4つの主要関連プロジェクトの概要紹介やトークンモデルなど。

既存の証券取引所でセキュリティトークン(証券トークン)に関心を持つプレーヤー

上記のスタートアップなどの動き以外に、各国の証券取引所もセキュリティトークンに対して前向きなものがあります。具体的には下記です。

  • ジブラルタル証券取引所
  • SIXスイス証券取引所
  • ロンドン証券取引所
  • マルタ証券取引所(取引所Binance、ドイツのスタートアップNeufundと提携)

これらなどが関心をみせており、いくつかの証券取引所は具体的なタイムラインを引いています。

連載「証券トークンについて知っておくべきこと」
第一弾:セキュリティトークンとは何か?
第二弾:セキュリティトークンの領域にベットする主要プロジェクトリスト
第三弾:なぜ米企業はセキュリティトークンに熱心なのか?
第四弾:セキュリティトークン関連の最も重要な米国での議論



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