リブラについて密談?トランプ大統領とFacebookのザッカーバーグ氏が夕食会 

編集部おすすめ

リブラについて密談?トランプ氏とFacebookのザッカーバーグ氏が夕食会 

米NBC放送によると、Facebookの創業者兼最高経営責任者(CEO)のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏がホワイトハウスで、トランプ大統領とひそかに夕食を共にしていたことが分かりました。会食したのは、Facebookが発行する暗号資産(仮想通貨)のリブラ(Libra)について、ザッカーバーグ氏が米下院で証言(2019年10月23日)するためワシントンに滞在中のことでした。

トランプ大統領とのオフレコ夕食会には大統領選資金供与者のシール氏が同席

この話は、Facebookが11月20日、NBCに打ち明けことで明らかになりました。夕食会にはペイパル(PayPal)の共同創業者、そしてトランプ大統領への資金供与者の1人であるピーター・ティール(Peter Thiel)氏が同席しました。興味深いことは、この夕食会が当初オフレコで開かれたことです。その理由はいまだに明らかでありません。Facebookはこのイベントをルーチンであって特別なものではなく、最近では9月にも会っていると説明しています。

ティール氏はFacebookの7人の取締役の1人で、シリコンバレーでは著名な保守派人物として知られており、大統領選挙の際にはトランプ氏の有力な支持者として資金提供をしたことで知られています。同氏はまた、トランプ氏が大統領に就任後、政府の国防予算による民間契約の最大の受注者の1人となっています。同氏は政府向けにデータ管理ソリューションを提供するビッグデータ企業パランティア・テクノロジーズ(Palantir Technologies)の会長でもあります。

ティール氏の夕食会への同席は、トランプ、ザッカーバーグ両氏間で、懸案(リブラ発行)の最終解決を図る仲介役を果たしたとの推測が出ています。シール氏自身は10月4日、リブラ発行計画への参加を中止すると発表しているので、夕食会でどのような役割を果たし、助言したのかは確かではありません。

Facebookスポークスマンは会食の目的についてノーコメント

Facebookスポークスマンは、「大手企業のCEOにはよくあることだが、ザッカーバーグ氏はホワイトハウスでトランプ大統領とメラニア夫人との夕食会に招かれた」とだけコメントしています。一方、ホワイトハウスはNBCに対して、コメントを拒否しています。

会食がプライベートなもので、何を話し合ったか確かではありませんが、当時議会証言が近かったことから、暗号資産(仮想通貨)の問題を話し合ったことは想像に難くありません。もちろん2人の会話は、例えばトランプ氏が嫌うメディアに関連するプライバシーの問題や検閲などであったでしょう。

リブラ発行の問題は、トランプ氏の重要な関心事であることは間違いありません。同大統領は19年夏ごろからTwitter上で何度も、ビットコイン(BTC)や仮想通貨全体、そしてリブラの発行計画の実現可能性について非難してきました。

夕食会はリブラが米国の利益になることを説得する絶好の機会に

トランプ氏はそのころ「仮想通貨リブラは、持続性も信頼背もほとんどない」と切り捨て、「Facebookは新たな銀行憲章を求めなくてはならず、ほかの銀行とまったく同様に、あらゆる銀行規制を受け入れなくてはならない」とツイッターに投稿しました。ザッカーバーグ氏にとって、この言葉は現職大統領からの最悪の表現だったはずです。

ザッカーバーグ氏にとって、夕食会はリブラが米国の利益になることを説得し、心を開いてもらう絶好の機会になったはずです。NBCはその証拠として、トランプ氏が11月20日、アップルのティム・クック(Tim Cook)最高経営責任者(CEO)と訪問先のテキサス州オースティンにあるアップル製造工場で会ったことを挙げています。両氏は公的にも深い関係がありますが、結果的に中国との関税戦争でアップル製品(スマホなど)は関税品目対象外になっています。

参考
Trump hosted Zuckerberg for undisclosed dinner at the White House in October
Mark Zuckerberg & Trump Had Dinner: Did They Talk Libra Crypto?

【こんな記事も読まれています】
米議会にリブラ(Libra)などステーブルコインを規制する法案回覧中
Facebookの仮想通貨「Libra(リブラ)」概要を解説!今後の懸念と可能性まとめ
FacebookのLibraはSNSのようには普及しない?Facebook役員が告げた見通し