Twitter(ツイッター)が仮想通貨関連の詐欺防止対策に乗り出す

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Twitterが仮想通貨をめぐる詐欺防止対策に乗り出す

米大手ニュースメディアBloombergによると、Twitter(ツイッター)が同社プラットフォームを通じて広がりつつある、仮想通貨関連の詐欺行為などを防止する取り組みを開始した。

最近、世界的に各種不正行為が目に余り、日米、EUなど各国政府が監視の目を光らせている。これに対応してソーシャルメディア業界は、不正行為の防止に向けた取り組みをはじめている。Twitterの取り組みは、そうした一連の対応の1つである。

ソーシャルメディアが仮想通貨広告掲載など対策強化

Bloombergの質問に対して、Twitterの広報担当者は仮想通貨関連の”操作”があることを認めて、「この種のアカウントが、ほかの人々を欺くような行為に関わることを防ぐ」措置であると語った。関連してTwitterは、「@Bitcoin」を名乗るアカウントを制限した。「セキュリティ上の理由」とだけ回答している。

問題のアカウントを開くと、「注意!このアカウントは一時的に禁止されている。このアカウントには、いくつかの異常な行為があることを警告する」との但し書きが現れる。アカウント自体は「ビットコイン関連ニュース、情報、価格のツイートサイト」であると称している。

大手ビットコイン取引所Krakenのユーザー向けサービスを提供している問題のアカウントは、窃盗犯がオンライン上でデジタル資産を詐取しようとしていることを、さまざま方法で顧客に警告しようと努めた結果、Twitterから禁止措置を受けたと釈明している。

一方、Facebook(フェイスブック)は先立って、仮想通貨やICOそれにバイナリーオプションなどの広告を自主的に禁止した。理由は、そのような広告が誤解を招く虚偽的な宣伝慣行を無縁ではないというもの。しかし、その後も仮想通貨関連の広告は、フェイスブック上でなお散見されている。

仮想通貨の無政府状態への厳しい規制の気運高まる

コーネル大学コンピューターサイエンス准教授のEmin GünSirer氏は、この問題に深くかかわっている。同氏は「仮想通貨のスパム(大量メッセージの送信)は最近、防ぎようのない程度まで増えている。仮想通貨専門家のふりをしたスパム発信者の介入なしに、そのような話題は語れなくなっており、彼らはボロい金儲けの言葉に乗った人々からコインを集めようとしている」とコメントしている。

規制当局はこのところ、仮想通貨業界を厳しく取り締まる行動を開始している。米国でも証券取引委員会(SEC)が、AriseBank(アライズバンク)が詐欺的なICOで6億ドルもの資金を調達した容疑で2018年3月6日、全資産の凍結する裁判所命令を発表した。AriseBank(アライズバンク)の事件と、フェイスブックが暗号通貨関連の広告の全面禁止を発表したこととタイミングが一致している。(2018年1月31日頃)

SECはさらに、規制なく行われているデジタル資産のオンライン取引に警告し、暗号通貨取引所は証券取引所と同様にSECに登録すべきだとする見解を発表した。これまでは、SECに登録している暗号通貨取引所はない。

フェイスブックは自社広告掲載規定の第29項に新たに「バイナリーオプション取引、ICO、暗号通貨など、読者をミスリードあるいは詐欺的行為を働く金融商品・サービスを宣伝する広告の出稿は禁止する」という内容を規定し、それはブロックチェーン全般が対象になるという。

英中央銀行であるイングランド銀行のマーク・カーニー総裁は、仮想通貨の無政府状態に終止符を打つべきだと、より厳しい規制を世界に呼びかけている。

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

参考:Bloomberg