仮想通貨が秘密の銀行口座にならないよう米財務省の取締権限強化

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仮想通貨が秘密の銀行口座にならないよう米財務省の取締権限強化

米国政府は、デジタル通貨やデジタル決済システムが秘密の銀行口座として利用されるのを阻止するため、近く新たな規制措置を発表する構えです。スティーブン・ムニューシン財務長官が2020年2月12日開かれた上院金融委員会の公聴会で明らかにしました。

米財務省が透明性を強化する新たな規制措置によって資金洗浄を監視

ムニューシン財務長官は公聴会で、「われわれは透明性を一段と明確にする新たな規制措置を公表する。この規制によって、法務執行機関は資金がどこに向かい、マネーロンダリング(資金洗浄)に利用されていないかどうかを監視することができる」と語りました。

同財務長官は関連して、米財務省・金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)が現在、透明性を高め、暗号資産(仮想通貨)が「秘密の銀行口座」として利用されることを阻止する規制措置を近く発表することを明らかにしました。同長官は「われわれはテクノロジーが確実に前進することを望んでいるが、一方で仮想通貨がスイスの銀行の古くからのシークレット口座番号と同じように利用されないことを望んでいる」と語りました。

FinCENは、マネーロンダリングやテロリストの資金調達、その他金融犯罪と戦うために、金融取引情報を収集、分析しています。トランプ政権は2月11日発表した2021年予算案の中で、仮想通貨を含む国際的な金融犯罪が増加していることを受け、シークレットサービスを国土安全保障省の傘下から財務省の管轄下に戻すことが提案されています。この予算案は、Facebookが発行するステーブルコインのリブラ(Libra)についても、「非常に深刻な懸念」を表明しています。

仮想通貨に関する犯罪が無視出来ない状況に

予算案はますます緻密になる犯罪組織の脅威について触れて、「この十年余りのテクノロジーの進歩、特に仮想通貨や国際金融市場の相互関連性の増大によって、より手の込んだ複雑な犯罪組織を生む結果となり、金融と電子犯罪、テロリストの資金調達、国家犯罪者間のより強い結束を生む結果を招いた」と表現しています。

予算書としては異例のこのような言質は、仮想通貨に関連する新たな犯罪が無視できなくなっていることを示しています。予算書は、そのような犯罪に対処し、今後ありうる脆弱性と戦う機会を国に与える、代替案解決法を示すよう議会の行動を求めています。

参考
Trump To Release New Crypto Regulations, Preventing Their Use As ‘Secret Bank Accounts’

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長瀬雄壱
フリージャーナリスト、大手マスコミのOB記者。在職中は社会部、科学部、外信部で記者活動を行なう。特に外信部では、10年余り海外特派員(3カ国)を務め、国際関係、政治、経済、社会、戦争取材など、あらゆる分野で記者活動を続けた。翻訳業務経歴は約50年あり、今でも海外ニュースを深くモニターしている。