モバイル決済事業を展開する米国のスタートアップ企業のUphold(アップホールド)は、自社のプラットフォームとリップル(XRP)の分散型台帳の相互接続を完了したことを発表した。ユーザーはこれにより、リップル(XRP)のアドレスを直接、Uptoldのアプリから入手可能になる。
Uphold(アップホールド)とは?
アップホールド社は2015年に米国で創業したスタートアップで、自社アプリから30種類以上の通貨にアクセスできるデジタルマネープラットフォームを提供する。現在は184カ国でサービスを展開しており、その取引総額は30億ドル(約3,300億円)を超える。
同社は今年3月にユーザーを対象にTwitter上でXRPの取り扱いに関するアンケートをとっており、回答者12,226人のうち過半数が賛成したため、上場を決定した。
▼実施したTwitterアンケート
Member Poll: What cryptocurrency/token would you like to see Uphold support next? Members currently have access to 30+ currencies including $BTC $BAT $BCH $BTG $DASH $ETH $LTC #cryptocurrency
— Uphold (@UpholdInc) 2018年3月20日
▼XRP追加時のTweet
You've seen the news and we're excited to confirm – $XRP is now available to buy on Uphold and with ZERO fees. Visit our blog to learn more: https://t.co/yfKeiVVlke #Ripple #XRP pic.twitter.com/NeOvdYy0ae
— Uphold (@UpholdInc) 2018年3月28日
国際送金の効率化を目指すリップル(XRP)
リップル(XRP)は決済機能と送金機能に焦点を当てたプロジェクトで、現在の銀行の送金システムを効率化すること等を目標としている。時価総額は記事執筆時点で2.5兆円を超えており、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)に次ぐ規模の通貨となっている。
また、リップルは数多くの提携先と関係を結んでいることで有名で、その提携先にはタイ銀行やイングランド銀行といった各国の中央銀行からアメリカン・エキスプレスやIBMといった世界的に有名な企業が名を連ねている。
Uphold(アップホールド)から完全なXRPへのアクセスが可能に
上述したように、アップホールドは今年3月末よりリップル(XRP)の取り扱いを開始している。報道によると、ユーザーは今まで同アプリを直接アクセスできないトークンのカストディアンサービス(投資家に代わって資産の管理をするサービス)として使ってきたが、今後はXRPを直接出金、送金、入金することが可能になる。アップホールドユーザーは、銀行振込、デビットカード、クレジットカード、などの支払い方法を通してXRPを購入することができる。
アップホールドは公式発表の中で、「アップホールドはリップルの急成長するエコシステムへの完全なアクセスを、会員様のニーズにより達成(提供)することができた。」とコメントした。
同社のCFO(最高経営責任者)を務めるRobin O’Connell氏は、今回の統合を重要なマイルストーンだとし、「我が社が米国で初めてXRPへのアクセスを容易にした。今回のXRP分散型台帳への完全な接続は明確なステップだった。今後、新たなウォレットが次々に登場すると思うが、それらは実際に仮想通貨を販売している訳ではないので市場に悪影響を及ぼすだろう。」と述べた。
ユーザーのニーズを形にしている企業は、頼もしくも感じる。今後こういった企業が増えていくのか、注目していきたい。