米司法省10億ドルのビットコイン押収、仮想通貨市場には好材料か?

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米司法省10億ドルのビットコイン押収、仮想通貨市場には好材料か?

米司法省は大統領選挙当日の11月3日、暗号資産(仮想通貨)を違法に取引して得た10億ドル(約1,040億円)相当のビットコイン(BTC)を押収した結果、米国政府は一挙にトップクラスのクジラ(大量保有者)になったことが大きな話題になっています。

司法省が「これまでの最大規模の押収」と発表しているように、米国政府はBTCアドレスで5番目(仮想通貨通引所が管理しているアドレスを除くと3番目)の大量保有者となります。市場関係者は、次に何が起こるか注目しています。

シルクロード関連アドレスから過去最大の約7万BTCを押収

仮想通貨統計情報メディアBitInfoChartsによれば、米政府は6万9,369BTC(時価約10億8420万ドル)の持ち主となります。この仮想通貨は非合法となっていたシルクロード(薬物などの不正販売闇市を運営していたウェブサイト)の元運営者で、2015年に終身刑で服役中のロス・ウルブリヒト(Ross Ulbricht)に帰属していました。

11月5日に発表された司法省記録によると、司法省は今回の手入れでビットコインのほかに同額のビットコインキャッシュ(BCH)、ビットコインゴールド(BTG)、ビットコインSV(BSV)のアカウントを押収しています。

押収されたビットコインは、シルクロードに関わりがあるとされるウォレットの所有者「Individual X」に属していました。司法当局は今日までに、Individual Xの身元を特定ずみ。男はシルクロード関連アドレスを通じて取引に関与、政府の押収を応じています。

仮想通貨はオークションにかけるのが通例

押収されたビットコインは政府による完全な管理下に置かれ、慣例だとオークションにかけられます。あるいは政府が「保持し続ける。あるいは放棄しては?」との意見もあり、いずれにしてもビットコインにとって好材料となりそうです。ツイッターの中には、「景気刺激策に放出したらどうか。ネットワーク効果で、アメリカ人すべてがビットコインの一部をもらえるたら素晴らしい!」との声もあります。

カリフォルニア州北部地区のデービッド・アンダーソン検事は、司法省記録の中で、「2015年にシルクロードを運営してきた男が訴追されたが、資金がどこに消えたのかという難問が残っていた。今日発表された没収は、少なくとも部分的にもこの未解決の問題の答えとなる。これら犯罪行為による10億ドルの資金は、米国政府が所有することになった」と述べています。

当時35万ドルのBTCが時価総額10億ドルに高騰

司法省記録によると、シルクロード運営者のロス・ウルブリヒトは、2013年に盗まれたこのビットコインを返却するようIndividual Xに要求しましたが、今日まで拒絶されてきたということです。

司法当局によると、Individual Xは当時、シルクロードに侵入して不法な仮想通貨を盗み、自分のウォレットに移動したことを認めています。男が盗んだ仮想通貨の価格は当時、約35万ドル相当でしたが、現在の価格では約10億ドルになっています。司法当局がもし入札にかければ、ビットコイン価格に影響を及ぼすだろうと話題になっています。

ビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート

参考
US Government Is Now Top Bitcoin Whale. What Could Happen Next?
Case 3:20-cv-07811-VC

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長瀬雄壱
フリージャーナリスト、大手マスコミのOB記者。在職中は社会部、科学部、外信部で記者活動を行なう。特に外信部では、10年余り海外特派員(3カ国)を務め、国際関係、政治、経済、社会、戦争取材など、あらゆる分野で記者活動を続けた。翻訳業務経歴は約50年あり、今でも海外ニュースを深くモニターしている。