ベネズエラ:憲法制定議会で仮想通貨の中央銀行設立草案を作成

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ベネズエラに仮想通貨の中央銀行、憲法制定議会で設立草案を作成

ベネズエラ憲法制定議会は先日、仮想通貨中央銀行の設置を含む憲法改正の草案を作成したことを明らかにした。これはベネズエラ政府が先日、新通貨(ソブリンボリバル)を国家発行の仮想通貨「ペトロ」と結びつける取り組みに続いている。

仮想通貨のための中央銀行設立草案、提出はいつ?

ベネズエラ憲法制定議会の議員Hermann Escarra氏は先日、ベネズエラの首都カラカス市で行われた海外大手メディアReuters(ロイター)とのインタビューで、ベネズエラ国会が現在計画している仮想通貨事業について語った。彼はロイターに以下のことを打ち明けたのだ。

「ベネズエラ憲法制定議会は、憲法を改正することにより、仮想通貨を取扱う中央銀行や、最高裁よりさらに上級の裁判所の設置などを計画しています。」

エスカラ(Escarra)氏は、この仮想通貨の中央銀行は将来的に法人化されることを繰り返し強調した。彼の説明によると、将来ベネズエラには仮想通貨の取引及び金融政策を管理する中央銀行が設置されるとのことだ。また、彼が加えて強調していたことは、この憲法改正の一環として、最高裁よりもさらに上級の裁判所を設置するというものだ。

ロイターは、エスカラ氏のことを「ベネズエラ1999年憲法を改正させる最も有力な国会議員の1人」と評した。彼はロイターとのインタビューで「憲法改正草案は、35日以内に国会に提出するつもりです。」と語った。

2017年の5月、ベネズエラ大統領のマドゥロ(Maduro)氏は、憲法制定議会に、前大統領Hugo Chávez氏が作成した1999年憲法に代わる新たな憲法草案を作成するよう求めた。そして憲法制定議会選挙が2017年の7月に行われた。しかし、英大手メディアBBCの報道によると、憲法制定議会は「マドゥロ氏の政策は違憲だ」と主張する護憲派勢力と、「分裂した南米国家に平和をもたらす」と主張する改憲派勢力で終始対立していたそうだ。

エスカラ氏はさらに次のことを主張した。

「ベネズエラは現在、アメリカの経済制裁により、経済危機の最中にいます。そのためマドゥロ大統領は、今年の2月に外貨為替差益を増やす手段として、国家発行の仮想通貨“ペトロ”を発表しました。今回の改革がペトロの開発にも適応されることが期待されています。」

ベネズエラの「仮想通貨」への取り組み

今年の初め、ベネズエラ政府は国家発行の仮想通貨「ペトロ」を発表した。マドゥロ大統領によると、この仮想通貨の価値は国家の石油埋蔵量に裏打ちされているとのことだ。

しかし、ペトロの発行に関して現在、様々な議論が行われている。なぜなら、ペトロに関する説明、例えば「将来どれくらい値が上がるのか」などに、一切の確証がないからである。さらにロイターは、「仮想通貨の専門家によると、マドゥロ政権への不信感と、既存の法定通貨(ボリバルフエルテ)の劣悪な実態から、仮想通貨ペトロは『信頼性の欠如』という大きなハンデを背負っている」と報道している。

今年の6月、マドゥロ政権はペトロの促進・販売を手掛けていた仮想通貨担当監督のCarlos Vargas氏を解任し、新たにJoselit Ramírez氏を監督に任命した。経済学者のVíctor Álvare氏はこのことに関して、国内メディアEL Nacionalで「マドゥロ氏が行った今回の措置は、Carlos Vargas監督が仮想通貨の販売に失敗したことによるものです。」と述べた。さらにÁlvare氏は次のように説明した。

「今回の措置は、公には事実上議論にはされなかったが、『ペトロによって50億の収益を得る』という当初の目的・目標・期待が果たせなかったことを露呈してしまった。」

今年の7月25日、マドゥロ大統領は国家の新通貨ソブリンボリバル (西: Bolivar Soberano) が、ペトロとリンクする国家の法定通貨になると発表した。この新ボリバルは、8月20日に発行される予定だ。

関連:ベネズエラ、国営ホテル再建のため仮想通貨Petro(ペトロ)決済を導入へ(2018/5/10)

参考:Bitcoin.com