VISAがCBDCに深くコミット【下】:中央銀行デジタル通貨に関わる5つの政策

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VISAがCBDCに深くコミット【下】:中央銀行デジタル通貨に関わる5つの政策

VISAは暗号資産(仮想通貨)の幅広い受け入れを進めています。特に3月以来、VISAは米ドルと1対1交換されるステーブルコインのUSDコイン(USDC)の決済を開始しています。つまり近い将来実現することが予測されている、中央銀行デジタル通貨(CBDC)に深く関わる動きが注目されています。

仮想通貨受け入れ実現に向けて5つの政策推進

VISAのアルフレッド・ケリー(Alfred Kelly)最高経営責任者(CEO)は、4月27日の投資者向け収支報告(テレビ会議)で、仮想通貨受け入れを強化するために仮想通貨の清算と購入、金融機関向け仮想通貨関連API、ステーブルコイン経由の決済、そしてCBDCの5つの政策を進めることを明らかにしました。

同氏はそのため、「われわれがその分野にある5つの異なる機会に注目している。われわれは大規模なやり方でそれを学んでおり、極めて有利な立場にある」と語りました。

VISAは3月、そのネットワーク上のトランザクション決済目的にステーブルコインのUSDCを利用することを認めました。Crypto.com と提携を通じて、VISAはパイロットプログラムを開始して、今年末にはより多くのパートナーにその選択肢を提供します。これは伝統的な金融業界でデジタル通貨を受け入れる最近の大きな出来事です。

CBDC開発に向けて中央銀行と具体的な協力で協議

VISAがこの決定を下した背景にあるのは、世界的に仮想通貨を保有、利用する機運が高まっていることです。VISAの仮想通貨部門責任者のクイ・シェフィールド(Cuy Sheffield)氏は「クライアントが求めているのは、消費者利用を促す商品を構築できることだ」と語っています。

VISAは仮想通貨を企業戦略の中に含めることと併せて、中央銀行と協議を進め、VISAがCBDC開発に一定の役割を果たすことができると提案しています。世界の中央銀行は、デジタル通貨のセキュリティが極めて大切であると見ています。VISAは長年の実績から、この面に付加価値を付けうることを提案して、ケリー氏は次のように語っています。

「官民提携の必要性、特に受け入れることの重要性について語っている。なぜならば、CBDCが価値を持つために、消費者から安心して受け入れられる必要があり、われわれの長年の実績には支援できるものがある」。

VISAはビットコインウォレッを開設して仮想通貨市場参入の意志を明確化

ケリー氏は今年2月、ビットコインなど仮想通貨を受け入れる包括的な政策をフォーチュン誌のポドキャスト上で語り、VISAがビットコインウォレットを開設する計画を明らかにしています。その第一歩としてVISAは、フィンテックを利用して金融サービスを提供しているファースト・ブールバード(First Boulevard)と提携しました。

ケリー氏はこれによって仮想通貨市場に参入する意志を明確にして、「われわれは2つのことを実行する。1つは、VISAの信用情報であるVISAクレデンシャルによってビットコインを購入できること、第2に、ビットコインウォレットによってビットコインを法定通貨に転換させることだ」と語っています。

参考
Visa ‘extremely well-positioned’ to dive into crypto and support CBDC development

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長瀬雄壱
フリージャーナリスト、大手マスコミのOB記者。在職中は社会部、科学部、外信部で記者活動を行なう。特に外信部では、10年余り海外特派員(3カ国)を務め、国際関係、政治、経済、社会、戦争取材など、あらゆる分野で記者活動を続けた。翻訳業務経歴は約50年あり、今でも海外ニュースを深くモニターしている。