中国の”微商”(WeChat Business)による仮想通貨ビジネス、その収入モデルとは?

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中国の”微商”(WeChat Business)によるセミナー型の仮想通貨ビジネスとは?

前回、中国の「微商」という、SNSアプリ微信(WeChat)でビジネスを行う人々について紹介をした。今回はその「微商」による仮想通貨ビジネスについて見ていきたいと思う。

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中国の微商が開催する仮想通貨セミナーの実態

5つ星のホテル、リゾートなどの場所で開催されている有名人を招いたマーケティングセミナーは、多くの場合、数百社のブロックチェーン企業に協賛される。

2018年5月22日に北京の五環にある高級ホテルで「スイス銀行、井通科技、バイナンス、Wanda Fortune Group(中国の多国籍コングロマリット企業)が連携して出資した」という仮想通貨取引所の調印式(マーケティングセミナー)が行われた。

セミナー参加者によると、以下のような声があった。

「4月に友人の勧めで参加しました。その友人から ”新しいブロックチェーンプロジェクトであり、プライベートセールの段階なので投資価値が高い。またWanda Fortune Groupが主導したプロジェクトなので信用できるよ” という話をされました。後で自分でも調べてみるとJingtong Technologyもそのプロジェクトに入っていたため、あまりリスクを感じませんでした。」

「5月22日のマーケティングセミナーには数千人もの人がいて、会場には席が足りませんでした。会場は人でいっぱいでした。」

しかし、その後バイナンスが出した声明によると、この取引所には全く出資していないとのことで、この取引所の投資側の情報は嘘だとバレて報道された。セミナーの中にはこのような事例もある。

微商の収入モデルは“静態収入”と”動態収入”の2種

ブロックチェーン企業の ”易企链” リワードシステムを見てみると、収入モデルは ”静態収入” と ”動態収入” の2つに分けられる。

”静的所得” は、”易企链” にある資金調達企業に投資をしてキャピタルゲインを得ること。”動的収入” はピラミッドスキームと同様に、投資家にプロジェクトを紹介し、トークンを買ってもらって売り上げを上げることで収益が計算されるもの。

実際、微商からブロックチェーン業界にスタイルチェンジする際、大げさな(様々な)宣伝は不可欠の手段なので、微商のようなコミュニティを持っている人が取り組みやすいと言える。5つの仮想通貨取引所に上場させたTrue Chainの創業者の林氏も実は微商の出身である。

(ITオレンジの)データによると、ブロックチェーン技術の開発と応用、メディア、コミュニティやその他の関連企業は1652社 存在している。しかし技術系とモデル系のブロックチェーン企業は大変差があり、真面目にブロックチェーン技術に取り組んでいる企業は1000社以下だという。その他、エアコイン(実態のない詐欺的な仮想通貨プロジェクトのこと)を紹介するプラットフォームもブロックチェーン技術企業と自称している。

ブロックチェーンは、インターネットよりも将来のエコシステムの変化に対して強い影響力を持っていると思われている。インターネットの価値が「情報」なら、ブロックチェーンの価値は「取引」である。ただしブロックチェーン業界はまだその初期段階にあると言えるだろう。

参考:Sina

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